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誕生日のラウンドかけて…「最後はしびれました」 渋野日向子、21歳を締めくくったガッツパー

<伊藤園レディス 2日目◇14日◇グレートアイランド倶楽部(千葉県)◇6741ヤード・パー72>
あす15日に22歳の誕生日を迎える渋野日向子が、終盤、耐えに耐えるゴルフを見せトータル1アンダーでホールアウト。42位タイで予選ラウンドを終え、今季国内ツアーでは初となる決勝ラウンド進出を決めた。
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21歳最後の日に迎えた最終18番パー4は、ヒヤヒヤの連続となった。まずセカンドショットが、グリーン横に待ち構える池の方向へ。「去年、ほぼ同じピン位置のなか右に(ショットが)飛んでいったのを思い出してしまって、それを意識したらかなり左に行ってしまいました。ヒヤッとしましたね」と一瞬肝を冷やしたが、これがかろうじてグリーンまで到達し、胸をなでおろした。
だが、ピンチはまだ終わらない。残ったパットは20メートルほどで、傾斜もあり、3パットも十分に考えられるシチュエーション。さらにファーストパットは2メートルほどオーバーし、シビアな距離を残した。緊張感も高まるなか、なんとかこれをねじ込みパーセーブすると“フゥ”と一つ息を吐く。「(ボギーを打って)イーブンパーだと(予選通過は)『どうかな〜』と思っていた。1アンダーなら大丈夫と思っていました。最後はしびれました」。こうして最終的にトータルイーブンパーとなったカットラインを1打上回り、誕生日のラウンドにこぎつけた。
その前の17番でもピン逆サイドにあるバンカーから、「感覚的に20ヤードくらい。キャリー、高さを出して、“キュキュッ”と止まって欲しい」とイメージしたリカバリーショットを1.5メートルまで寄せてのガッツパーを見せていた。終盤続いたこれらのプレーについては、ラウンド後「きょうのベストパット、ベストバンカーショットですね」と振り返った。
昨年大会では、2日目に最終18番で2メートルのパーパットを外して予選落ち。賞金女王を争うなかでの痛恨の結果に思わず涙もこぼした。「去年のリベンジもあるし、誕生日を迎える大会でもある。(今季国内)初の予選通過をするという目標もあった。それがギリギリでもできたのでとりあえず安心です」。1バーディ・2ボギーの「73」に踏みとどまったことで、なんとか視界が開けた。
海外メジャー大会「全英AIG女子オープン」を制するなど20歳は激動の年だった。しかし21歳の1年間については「ポンコツな年でしたね」と言って苦笑い。それでも「今年はシビアなパットをよく外してたけど、21歳の最後にしっかり打てたので、そこはよかったかな」と、“22歳につながる”プレーができたことにはうなずいた。
あすからは、米国ツアーへの本格挑戦など「人生の転機」が待っている22歳という1年が始まる。「目標は難しいですね…。目玉焼きよりもいい卵料理を作ることかな(笑)」と最後は渋野らしく冗談を交えて笑ったが、「米国ツアーへの覚悟は2カ月間の転戦でできました」などと決意を話す眼差しは、もちろん真剣そのものだ。まずはあすのラウンドで、その一歩を踏み出す。(文・間宮輝憲)
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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