マスターズの熱も冷めない週明け早々、マシュー・ウルフ(米国)が“ゲータレード”との契約を発表した。ゲータレードをご存じだろうか。アメリカではもっともポピュラーな“スポーツドリンク”で、アメフトのNFLや、バスケットのNBAではベンチ横に大きな樽のような“ゲータレード”のコンテイナーが置いてあるから、目にしたことがある人も多いかもしれない。
なぜこれで真っすぐ飛ぶ? マシュー・ウルフの独特スイング【写真】
しかしながらゴルフ界にはあまり大きく進出しておらず、ティイングエリアに置いてある選手用のクーラーボックスの中には、水と一緒にゲータレードが入って入ることはかなり多いのだが、広告はされていない。選手としてはタイガー・ウッズ(米国)が2007年に契約したが、以降はサインした選手はいなかった。
ウルフは今年大きく躍進したヤングガンの一人。カリフォルニア生まれでオクラホマ大出身の21歳は、現在世界ランキング14位、8月の「全米プロゴルフ選手権」での4位を含め4度のトップ5入り。昨年はプロ転向直後の7月に「3Mオープン」で初優勝。同年にNCAA(全米大学体育協会)タイトルとPGAツアーで勝利したのはタイガー・ウッズ、ベン・クレンショーに次ぐ3人目だった。
何よりもそのユニークなスイングで知られるウルフ。アドレスに入ってから一度腰を切ってからスイングを始動、トップでは大きく左足がヒールアップ、一度見たら絶対に忘れない独特なものだ。
ゴルフ以外のスポーツ選手を見ると、“ゲータレード”と契約するトップアスリートがずらりと並ぶ。
NFLではサンフランシスコ・49ersのジョージ・キトル、女子サッカーの米国代表のマロリー・ピュー、陸上の米国五輪代表のシドニー・マクラーグリン、NBAではニューオリンズ・ペリカンズのザイオン・ウィリアムソンらが並ぶ。
「ゲータレード・アスリートの一員になるというのはエリートレベル。とてもとてもハッピー」とウルフ。
ちなみに“ゲータレード”はスポーツドリンクの草分けでシェアも世界一。1965年にフロリダ大学のアメフト部、「フロリダ・ゲーターズ」のために、同大学の医学博士が開発したアスリートのためのドリンク。ウルフの契約はゴルフがどんどんアスリートとして認知されているということ。体を鍛える選手たちが増えている昨今、まだまだ増えるかもしれない。(文・武川玲子=米国在住)
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