<ゴルフ日本シリーズJTカップ 事前情報◇2日◇東京よみうりカントリークラブ(東京都)◇7023ヤード・パー70>
2年連続で賞金王を決めてきた舞台。国内男子ツアーの年内最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」に今平周吾が戻ってきた。2020年と21年がシーズン統合のため、今年は当地で賞金王が決まることはないが、大会制覇にかける気持ちは人一倍強い。
昨年覇者・石川遼のクラブセッティング【写真】
今平といえば、海外メジャーの「マスターズ」から帰国後、政府から発表された特別措置の『アスリートトラック』※を適用。本来ならば14日間の自主隔離が必要とされるところ、隔離なしで「ダンロップフェニックス」に“限界態勢”で臨んだ。隔離がないとはいえ、移動や宿泊、コース内でもラウンド中(試合)以外は他者との接触が避けられるように配慮され、さらには帰りも関東まで自家用車で戻るという強行出場となった。
ダンロップフェニックスが終了した11月22日(日)のラウンド終了後、「両親と交代交代で運転しました」と、宮崎から約15時間のドライブ。途中休憩を挟んだとはいえ、深夜の3時ごろようやく自宅にたどりついたという。
その後はあらためて隔離期間となったが、五輪強化選手として申請のうえ、注意を払ってラウンドやトレーニングは進めてきた。そして正式な“隔離明け”となったのが1日(水)の午後。この日は、厳しい寒さの中で練習ラウンドを行い、1年ぶりとなるコースの感触を確かめた。
「やっぱりグリーンが硬くて速い。下からのパットを打ちたい」と、グリーンオンの場所を考えながら慎重にチェックした。6年連続6回目の出場。昨年は最終日の18番でダブルボギーを喫し、1打足りずにプレーオフ進出を逃し3位に終わった。そんな悔しさの残る大会となっただけに、今年は「優勝したいという気持ち」が強い。
2年連続賞金王は、今年9月の「全米オープン」、そしてマスターズでも予選ラウンドを突破。1月、2月の海外転戦から、秋の海外メジャー2試合に加えて10月の「ZOZOチャンピオンシップ」にも出場した。精力的に海外にも打って出て結果を残してきたが、国内では未勝利のまま。そろそろという気持ちも沸々と湧いてくる。
「このコースはイメージもいいので、今週は楽しみだなという気持ちが強いです」。来年まで続く長いシーズンの一区切り。勝利をもって新年を迎えたい。
※アスリートトラック
東京五輪・パラリンピックに関わる選手らについて、一定の条件下で入国や行動の制限を緩和するもの。具体的には、出国前の検査受験、アプリによる健康状態の管理、入国後14日間の行動や移動手段の管理などが行われる。
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