<全米女子オープン 2日目◇11日◇チャンピオンズGC(米国テキサス州)◇サイプレスクリークコース(6731ヤード・パー71)、ジャックラビットコース(6558ヤード・パー71)>
最終ホールで1メートル弱のパーパットを決めると、張り詰めていた河本結の表情がほころんだ。第2ラウンドは1バーディ・2ボギーの「72」。カットラインぎりぎりのトータル3オーバーで予選突破を果たした。
「きょうは拾って拾って、拾ってのパー続きで、すごく成長した自分を感じることができた」と振り返った河本。フェアウェイキープ率は35.7%で3回に2回はラフからのショットを強いられ、パーオン率は50%で18ホール中9ホールしか乗せることができなかった。
それでも3パットを打たず、バンカーに4回入れて3回パーセーブ。「調子が上がらないなかでも本当にきょうはバンカーから、ラフから、長い距離から、しのいでしのいでパーを獲ってというゴルフだったので、自分にとって大きな一日だった」と粘りのゴルフで決勝ラウンドへの切符を死守。今季から米国女子ツアーを主戦場としてきた意地を見せた。
今年の海外メジャーでは、初戦となった8月の「AIG女子オープン(全英女子)」こそ、2日目に「80」を打って予選落ちしたものの、9月の「ANAインスピレーション」では69位タイ、10月の「KPMG全米女子プロ」では48位タイと、日本では経験できない難しいセッティングのなかで4日間戦い抜いた。
河本が今年最後のメジャーで狙うのは上位進出だ。「本当に最後のパーで来週出られるチャンスもある。これから上位に食い込めるチャンスもある。目指しているトップ10とはストロークの差もそんなにないので、爆発できるように準備したい」。河本のトータル3オーバーは、首位の渋野日向子とは10打差だが、トップ10にいる選手たちとは3打しか離れていない。
さらに、次週に控える2020年の最終戦「CMEグループ・ツアー選手権」は今季のツアー優勝者と、今大会終了時点のCMEポイントランキング60位の選手までしか出場できないエリートフィールド。現在CMEポイントランキング78位の河本は、今週の成績次第で出られるチャンスがある。しかも優勝賞金は150万ドル(約1億5600万円)と、メジャーよりも高い。河本は気持ちを高く週末を迎える。
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