有村智恵が契約するヤマハのR&Dセンターを訪問。年末恒例のよくある企画として、「2020年を振り返って漢字一文字で表すと?」の問いに、【人】と色紙に書いた有村。コロナ禍でイレギュラーだった一年を振り返り、その意図をこう話す。
まるで女優! エスカレーターを上がってくる有村智恵【写真】
「プロゴルファーというより、一人の人間として人生を考えさせられる一年でした。人との接点とか、人との関係性で成り立ってきたことが、当たり前すぎて気づいてなかった。色んな人たち(主催者、観客など)のお陰で私達はゴルフができていたんだって実感しましたね。今まで誰かと会って話すことでモチベーションが高まったり、会って話すことで気分転換になったり、人とのふれあいが自分にとってどれほど大きかったのか実感したので【人】の一文字を選びました」
ただし、コロナ禍はマイナスばかりではなく、「プラスに転じた部分もあった」と振り返る。
「(試合がない期間は)普段通りの練習も制限されていたので、違ったゴルフの見方をしようとクラブのフィッティングをたくさんしました。ここ数年感じていたのは、ツアーで活躍する選手たちは体力・技術はもちろん、やっぱりギアが整っている選手が必ず毎年上位に来る。その部分は、今まで自分の感性だけに任せ過ぎていた反省があったので、ギアと向き合おうと」
具体的には、苦手な190ヤードの距離をヤマハとの相談で改善したという。これまで4U(183y前後)で届かず、200ヤードが7Wでギャップが生じていたが、4Uを半インチ長くすることで190ヤードがラクに届くよう調整。「190ヤードのパー3が得意になった」という。また、3月から5月の自粛期間で、メンタル面にも変化が表れた。
「去年は体力は十分でも、気持ちが持たず、“無の状態”なこともあってそれが怖くてあまり追い込まないオフを過ごしていたんですが、自粛期間の家にいる生活で【引退後の生活】みたいなものを体感できて、“まだまだ私、ゴルフやりたい”って気持ちを再確認できた。それがすごくやる気にもつながっているので、(コロナ禍は)プラスなことも多かったと思います」
また、飛距離が伸びてパー5で2オンできるホールが増え、去年までの「予選を通る、シードを取る」ためのゴルフから、「優勝を狙うゴルフ」へと着実な進歩を感じた1年だったと振り返った有村。自粛期間中もゴルフの火を消さぬよう、SNSや動画配信で情報を配信。「女子ゴルフを応援してくださる方々の声がSNSを通じて本当に励みになった」と感謝しきりだった。
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