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金谷拓実の前に突如現れた“2時間前”の男、石坂友宏【記者が見た2020年名場面】

2020年もまもなく終わり。今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で国内男子6試合、国内女子14試合となってしまった。21年まで続く異例のシーズン。短い時間ではあったが、今年も多くの名場面が生まれた。そこで印象に残ったシーンをALBA.Netの記者が勝手に選定。今回は大学生プロ、石坂友宏の“2時間前”のルーティンについて。
ウェッジは2本派 石坂友宏のクラブセッティング【写真】
「ダンロップフェニックス」では、金谷拓実がトップを走っていた石坂に最後の最後で追いつき、プレーオフで下してプロ転向後初優勝を挙げた。しかし、見方を変えれば、「マスターズ」や「全米オープン」をすでに経験し、世界アマチュアゴルフランキング1位にも輝いた金谷の前に、無名の大学生プロが最後まで立ちはだかった試合でもあった。
石坂は日本ウェルネススポーツ大学3年生。18年の「関東アマチュアゴルフ選手権」に優勝し、19年の「日本アマチュアゴルフ選手権」では4位。同年の「日本オープン」では、23位タイに入りローアマを獲得していることから、アマチュア界でも名は知られていた。アマチュアのままファイナルQTで25位に入り、プロ転向したのがちょうど一年前。そのときはあまり話題にならなかった。
今年は下部のAbemaTVツアーが主戦場となるはずだったが、外国人選手の渡航制限もあり、石坂のもとに突如ダンロップフェニックスの出場権が舞い込む。開幕4日前の日曜日、夕方5時に決まったという。石坂はそれまで、3度出場した日本オープンでは4日間を戦った経験はあるものの、ほかに出場したレギュラーツアー(18年「フジサンケイクラシック」、19年「中日クラウンズ」、20年「フジサンケイクラシック」)では、3試合すべてで予選落ち。日本オープン以外で予選を通過したことがなかった。そんな21歳がダンロップフェニックスの予選ラウンドを単独トップで通過することになる。しかも2日間ボギーなしのおまけ付き。そこで『石坂友宏』という名前は一気に知れ渡った。
特に印象に残っているのが3日目の朝のこと。最終組のはずの石坂が、スタートの2時間前にすでに練習グリーンでボールをコロがしていたのだ。最初、私はトップで決勝ラウンドを迎えるプレッシャーから、眠れずに早く会場に来てしまったのかと考えた。だいたいスタートの1時間くらい前に練習を始めるプロが多く、早い時間から入れ込みすぎるとラウンド中に息切れしてしまうからだ。
あとで石坂に聞くと、「ルーティンですね」と平然と答える。トップタイで迎えた最終日も、同じようにスタートの2時間前から石坂は練習グリーンにいた。最終組でスタートするはずの石坂に気づいた先輩プロたちも「早いな」と驚いたという。でも石坂にとって特別なことではなく、下部ツアーで60位台から上位を目指すときも、レギュラーツアーの優勝争いのなかでも変わらないルーティンだった。
レギュラーツアーで長く活躍する選手は、アプローチやパターといったショートゲームが上手い。片山晋呉や藤田寛之、谷口徹がそうだろう。彼らの成績はショットの調子に大きくは左右されない。ショートゲームがいいから、多少ショットが悪くてもスコアをまとめてこられる。もちろん難しいアプローチを避けるマネジメント力もあるだろう。年間通してずっとショットが絶好調という選手がいないのも事実。ツアールーキーの石坂もまたショートゲームに重きを置いている。
「ゴルフに関しては飛距離だけではなくて、小技の部分をもっともっと今以上に磨いていかないと、上で通用していかないと思っています。飛距離も伸びてきているので、飛距離があって精度があってというのも4日間良かったんですけど、もっともっと入れなきゃいけないパットだったり、これからも練習していきたいですね」
プレーオフに敗れた後、石坂は課題を語った。そう感じたのは、優勝した金谷の存在があったからだろうと思う。金谷は大会4日間を通して、ティショットの調子は決してよくはなかった。金谷は「パットが安定していたので、ショットが曲がっても落ち着いてプレーできた」と、粘りのゴルフで石坂に追いつき、プレーオフでは大きなミスをすることなく優勝をさらっていった。大会での金谷のフェアウェイキープ率は24位(54.17%)ながら、パーキープ率は1位(94.44%)だった。
決勝ラウンド2日間と4ホールのプレーオフを合わせて、22ホールを一緒に回った金谷との差を聞かれた石坂は、「プレーオフ3ホール目に決めなきゃいけないパットを金谷さんが先に決めて、ああいう部分は本当にすごいなと思います」とも言っている。金谷に次ぐパーキープ率2位(93.06%)は石坂で、わずか“1.38%”の差が勝敗を分けた。金谷もまた、ユーティリティを1本抜いて、フルショットしないグリーン周り専用のウェッジを1本増やすなど、「スコアを作る上で大切」というショートゲームを重要視している。
おそらく金谷は、大きなケガでもしない限り、賞金王に向かって突き進んでいくだろう。石坂はこのまま離されてしまうのか、それともついていくのか。ダンロップフェニックスのあの負けがあったからこそ、統合された2020-21シーズンが面白くなっていきそうな予感はある。(文・下村耕平)
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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