10日、米国東部時間の午後10時、「全米プロゴルフ選手権」を主催するPGA・オブ・アメリカ(全米プロゴルフ協会)は、トランプ氏所有のコース、トランプ・ナショナルGCベッドミンスター(米ニュージャージー州)で開催される予定だった大会のコースを変更すると発表した。
「PGA・オブ・アメリカは理事による投票で開催コース変更の権利を行使する」と声明を発表。6日、トランプ氏の支持者たちが連邦議会議事堂に不法になだれ込み一時は占拠、5名の犠牲者をだし民主主義国家の基板を揺るがす前代未聞の事件となり、PGA・オブ・アメリカのセス・ワーグ会長は「取り返しのつかない大きな損傷を負った。今、我々にできることは撤退することだ」とAP通信の電話インタビューで話した。
トランプ氏所有のコースで大会開催が中止となったのは過去にもあり、16年に大統領選を戦う中でトランプ氏が人種差別発言をしたとして、フロリダ州マイアミのドラルで開催されていた「WGC-キャデラック選手権」がメキシコシティに開催地を変更。現在の「WGC-メキシコ選手権」となった。
またPGA・オブ・アメリカは、14年に同年のメジャー・チャンピオン4人が集まり戦う「グランドスラム・オブ・ゴルフ」をトランプ氏所有のトランプ・ナショナル・ロサンゼルスで開催するはずだったが、これも中止としている。
一方で16年の「プエルトリコ・オープン」、17年の「全米プロシニア選手権」、「全米女子オープン」はトランプ氏所有のコースで開催された。
トランプ氏側は「PGA・オブ・アメリカとは素晴らしい関係を持って来ることができていたので、今回の決定は大変遺憾に思う」とコメント。
なお、代替コースは発表されていないが、サザンヒルズGC(オクラホマ州)、リバティナショナルGC(ニュージャージー州)が現在候補に上がっているという。(武川玲子=米国在住)
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