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“地獄のトレーニング”で5キロ増に成功 稲見萌寧がキックボクシングで進化?

昨年の「スタンレーレディス」でツアー2勝目を挙げた稲見萌寧が27日(水)、オフに取り組む自主トレの様子を報道陣に公開した。今年に入ってから、さらなるパワーアップを目指し超ハードな“秘策トレーニング”を導入。この冬に自らを極限まで追い込み、2021年の目標に掲げた「複数回優勝」へ突き進んでいく。
これが昨年の稲見萌寧…こう見ると確かに今より細い?
千葉県千葉市のJR都賀駅ほど近くにあるパーソナルジムから、ミットを叩く乾いた音が鳴り響く。そこで一心不乱にパンチ、キックを繰り出す稲見の顔は苦悶に満ちている。「シーズン終盤になると疲れで痩せてくる。いずれにせよ(体重は)落ちてはしまうけど、今その貯金を作っています」。こんな目的を達成するため、年明けから“キックボクシングトレーニング”を採用した。
ここでのメニューはこれだけではない。この前には最大70キロの重りをつけたバーベルをスクワットで持ち上げるなど、下半身を鍛えぬくために数種類の筋トレもこなす。それに加えてパンチ、キック2ラウンド(1ラウンド3分)ずつを自らに課しているのだ。途中で「地獄っ!!」という声が漏れるほどのハードメニューを、1日1時間30分ほど、週5〜6日行っている。それだけではなく、この後には練習場へと移動しクラブを振ったり、コースに出てラウンドもこなすのが稲見流のオフの過ごし方になっている。
そのかいあって、効果もすでにあらわれつつある。同時に食事改善にも乗り出し、この冬だけで体重5キロ増量に成功。ここから開幕までに「あと1〜2キロ」増やす予定だ。さらに2年前までは43〜44キロほどありながらも、調子が落ちた昨年に40キロ程度まで落ちたヘッドスピードは、「おもいっきり振れば42キロくらいは出るようになった」と、その鋭さが戻りつつある。飛距離も5ヤードほど伸びたというが、こちらも「10〜15ヤードは伸びて欲しい」とさらなる進化を目指していく。
ここで稲見を指導する元プロキックボクサーの平野洋平氏も、「最初のころは体重も乗っていなかったので、僕も力を入れてなかった。それがしっかり乗るようになって、今ではドーンと押される。終わった後、手が痛いです(笑)」と、その飲み込みの早さに驚く。そして「体もすでに大きくなっています。開幕までにはもう少し仕上がるはず。まだ(今の仕上がり具合は)半分くらい。もっとできると思います」と調整が順調に進んでいることに自信を示した。
新型コロナの影響もあり、今オフは自宅のある千葉県を拠点に3月のツアー開幕ギリギリまで体重増加、スイングの向上、さらにアプローチ技術などを磨いて過ごす予定。自らインターネットで探した“筋トレ基地”でパワー増し増し。「今は筋肉痛もでなくなりました」という鍛え上げられた肉体が、スイングのさらなるキレを生み出す。
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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