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コロナ感染の黒人選手、カメウ・ジョンソンがPGAツアー2大会に招待

＜ファーマーズ・インシュランス・オープン　2日目◇29日◇トリーパインズGC （米カリフォルニア州）◇サウスコース（7765ヤード・パー72）、ノースコース（7258ヤード・パー72）＞
悪夢の一日が再び「夢の実現」へと姿を変えた。今週の「ファーマーズ・インシュランス・オープン」に推薦でPGAツアーデビューを果たすはずだったカメウ・ジョンソン（米国）。しかし大会前に現地で受けた新型コロナウイルス感染の検査で陽性が判明。さらにフロリダ州に住む母親のアンジェラさんの感染が分かり、体調が悪化し救急搬送されるというまさかの事態。ジョンソンは母のもとへ飛んで帰ることもできず、カリフォルニア州で自主隔離となっていた。
ところがそんなジョンソンに今度は再びビッグニュースが飛び込んだ。2週後、カリフォルニア州のペブルビーチで開催される「AT＆Tペブルビーチ・プロアマ」（2月11〜14日）、そして3月18〜21日にフロリダ州で開催される「ザ・ホンダ・クラシック」と2大会がスポンサー推薦でジョンソンの招待を決めた。
「こんな予想外の展開になるとは…」とジョンソン。「今週が僕のPGAツアーデビューになると思っていたが、神様はどうやら違う計画をもっていたようだ」と話す。
27歳のジョンソンは昨年9月、レクサスなどがスポンサーとなっているAPGAツアー（アドボケイツ・プロゴルフ協会）の「ツアー選手権」に勝利。アフリカンアメリカン（黒人）やそのほかのマイノリティーにプロのハイレベルな戦いを提供するため2010年に創設された同ツアーで、昨年はシーズン終盤5戦すべてでトップ10入りするなど活躍。その結果、ファーマーズ・インシュランス・オープンのスポンサー推薦を得ていた。
隔離中のジョンソンは「最初の二晩ほど体調は悪かったがもう100％回復した」。また、母のアンジェラさんも大事には至らず、今週末には退院が予定されている。
ジョンソンが昨年のAPGAツアー選手権勝利で得た賞金はボーナスを含め3万2000ドル。ファーマーズ・インシュランス・オープンはジョンソンに1年で2万5000ドルで2年間の契約をオファー。IT企業のケンブリッジ・モバイル・テレマティックス社（マサチューセツ州）の創設者の一人が2万ドルを寄贈。またPGAツアーからはメンバーでないジョンソンに、コロナ陽性の補償として2500ドルが支払われた。（文・武川玲子=米国在住）
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