<ウェイスト・マネジメント・フェニックス・オープン 3日目◇6日◇TPCスコッツデール(アリゾナ州)◇7261ヤード・パー71>
首位で迎えた3日目を迎えたザンダー・シャウフェレ(米国)だったが、序盤はショットが乱調だった。2番でティショットを左に曲げてボギー。3番パー5はティショットを右ラフに打ち込みバーディを逃した。
「あれは2番で右に曲げたから、3番は修正しすぎた結果」と笑うシャウフェレ。「僕の一番のミスは、いつも優勝争いになると気持ちが前に行ってしまうこと。これまで何度もそれで自分で崩れてしまったことがある」と27歳。「だからきょうは絶対に興奮しすぎないようにと、自分に言い聞かせた」という。
4番パー3では3メートルにつけてバーディを奪うと「あれで気分が落ち着いた」と波に乗り、6番、9番で4メートルを沈めて伸ばした。ところが後半に入ると前を行くジョーダン・スピース(米国)ががぜんスコアを伸ばした。11番でスピースがバーディを奪うと、ついに並ばれた。
それでも焦りはなかった。13番パー5で13メートルに2オンさせてバーディ。14番は6メートル強、15番パー5も13メートルに2オンさせて3連続バーディ。距離の短い17番パー4も2メートルを沈めてバーディを奪い、タイながらもトップを守った。
“スピースが4年ぶりの勝利なるか”に注目が集まっているが、シャウフェレも実は2年以上も勝利から遠ざかっている。最後に勝ったのは2019年1月、年初の「セントリー・トーナメント・オブ・チャンピオンズ」。以降19年の「マスターズ」2位を含め7度の2位に甘んじている。
今季は昨年10月の「CJカップ」、そして前週の「ファーマーズ・インシュランス・オープン」も2位だった。
「ジョーダンが61をマークしたのはとてもうれしかった。もちろん僕は戦う選手だから明日は勝ちたい。だけど、ここでプレーしている選手はみな、ジョーダンがカムバックすることを願っている。
だから明日は…、すごく楽しい戦いになる。最後に彼とプレーしたのは18年の全英の最終日。二人ともひどいプレーだったから、明日はいいプレーをしたい」と意気揚々と最終日に臨む。(文・武川玲子=米国在住)
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