<AT&Tペブルビーチ・プロアマ 3日目日◇13日◇ペブルビーチGL(7051ヤード・パー72)、スパイグラスヒルGC(7041ヤード・パー72)◇米カリフォルニア州>
米ツアー12勝で元世界ランキング1位のジェイソン・デイ(オーストラリア)が3日目を「68」と伸ばし、トータル10アンダー、首位を行くジョーダン・スピース(米国)に3打差で最終日を迎える。
「ものすごく安定したプレーができた。とくにパッティングが冴えている」と33歳は久しぶりの好感触を口にした。
2018年5月の「ウェルズ・ファーゴ選手権」以降、勝ち星から遠ざかっている。直近の4大会で3試合の予選落ち。昨年11月の「マスターズ」、さらに今年の初戦で3年前の覇者でもある「ファーマーズ・インシュランス・オープン」も週末は戦えなかった。現在の世界ランキングは48位まで降下。「自分の世界ランキングを見るたびに“モチベーション”が沸いてくる」という。
「自分は今のランキングよりももっといいプレーができるはず。世界ランキング1位に返り咲くことができると思っている」と自信はなくしていない。
そのためにデイは大きな“改革”を敢行した。長らくキャディとコーチを務めてきたコリン・スワットンと別離したのが1年前。昨秋から新しいスイングコーチにクリス・コモを迎えた。コモは過去にはタイガー・ウッズ(米国)、そして現在はブライソン・デシャンボー(米国)が師事している。腰痛に悩まされてきたディは「とにかく腰に負担の掛からないスイングに」と改造に踏み切った。それが要因で昨年10月の「CJカップ」では首を痛めたこともあったが「まだ時間はかかるがいい方向に向かっている」と手応えを感じている。
変えたのはそれだけではない。長年契約を結んでいたテーラーメイドと離れ、プロになって初の“フリーエージェント”で、バッグの中身もほぼ一新された。
ドラバーはピン、3番ウッドはテーラーメイド、そしてアイアンはミズノの『JPX921ツアー』。さらにボールがブリヂストンの『TOUR B XS』。12月に自身で数社のボールテストを行ったすえに「ウッズのスピンのかかるショートゲームに魅せられた」と同じものを選んだという。
「アイアンもかなりいいヒットになってきたし、ショートゲームはすごくいい。この調子が続けばチャンスはある」。同じく元世界ランキング1位で復活を目指すスピースを追いかけ、逆転勝利を目指す。(文・武川玲子=米国在住)
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