<明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント 初日◇12日◇土佐カントリークラブ(高知県)◇6228ヤード・パー72>
宮城県仙台市出身、東北高校を卒業している山路晶が1イーグル・3バーディ・2ボギーの「69」で回り、3アンダーの7位タイ。好位置で2日目に入る。
昨年12月に行われた、出場人数が増加した今年の大会の出場者を決める増枠QTで8位に入り、出場可能な試合を自力で増やした山路。そのチャンスをさっそく生かし、上位進出が狙える位置で初日のプレーをまとめた。
山路といえば1998年度生まれの黄金世代。そのなかでも屈指の飛ばし屋として名を売ってきた。平均飛距離は260ヤードをオーバーするが、「トレーニングもしっかりやって、飛距離も伸びた」と、今年はさらに武器に磨きをかけてきた。
そのドライバーショットも以前と比べて方向性が安定。アップダウンやドッグレッグが激しい今回のコース。「そんなに好きではない」としながらも、「ドライバーが安定しているので、気になるホールが減った」と、上々の滑り出しだ。
欲をいえば「後半はバーディパットが入らず終わってしまったので、後半伸ばせなかったのはちょっと残念です」。それでも首位と2打差という位置は、週末に向けて好材料。ムービングデーでは、さらなる成長を見せつけたい。
今週は特に上位進出、そしてテレビ中継に映りたい気持ちは強いはずだ。宮城県仙台市出身の山路にとって、きのう11日は特別な日だからだ。東日本大震災から10年の節目。いまでも「3.11が近くなると、テレビで映像が流れたりするので考える。言葉にはならない感じですね」と、記憶から消えることはない。
当時は小学生だった山路。「電気も止まって、冷蔵庫のものもダメになった。ご飯も買わないといけなくて、スーパーが外でやっていて3時間くらい並んで買い物しました」とつらかった経験も明かした。
この日は持ち味の飛距離を生かして被災地にエールを贈るイーグルも奪取。「活躍して元気を届けられればと思います」という強い思いを胸に、残り2日も東北まで届くような活躍を飛ばし続ける。
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