<アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 事前情報◇24日◇UMKカントリークラブ(宮崎県)◇ 6568ヤード・パー72>
2年ぶりの開催となる地元大会で、悔しさを晴らす。宮崎県出身の脇元華が、今週26日から始まる「アクサレディス」の開幕を前に、意気込みを語った。
「今でも思い出しますね。悔しい気持ちが一番大きい」。2019年の大会は、脇元にとって強烈な印象を残す3日間となった。この時、2日目を終えトップと4打差の2位タイ。自身と同じく前年にプロテスト合格を果たした河本結、臼井麗香の同期3人による最終日最終組に入った。しかし18ホールを終えた時、優勝した河本に6打差をつけられ4位タイ。この勝負のあやは序盤の2ホールにあったと、脇元は振り返る。
「1番で結ちゃんがボギー、私がバーディで差がつまりました(2打差)。でも2番のパー3で、今度は私がティショットを奥のバンカーに入れてボギーにしてしまって…。つかみかけた流れを手放してしまったというのが印象深い。詰めの甘さが出たなー、って」
会場となるUMKカントリークラブは、普段から練習を積むホームコース。この時も、『がんばれ華』と書かれたのぼりや横断幕が並んでいた。地元の大きな期待を背負って臨んだ優勝争い。それだけにラウンド後は「ものすごく悔しい」と、強く唇を噛んだ。
それでも、そこから活躍を続け、この年には初の賞金シードを獲得。昨年の大会は新型コロナウイルスの影響で中止になってしまったが、ツアートップ選手の1人としてここに帰ってくることができた。そんな脇元に、朗報も届いた。
「観客がいるのといないのとでは会場の雰囲気も変わってくるし、とてもうれしい情報でした。『応援に行くよ』という声もいただいています。結果で恩返しできるように」
待ちに待った地元大会が、今年の開幕戦以来3試合ぶりにギャラリーを入れて開催されることが決まったのだ。「いいショットを打ってピンに寄っても『ナイスショット!』の声が聞こえないのは寂しいですよね。沖縄で久々に観客の声を聞いて全然違いました。力になりますね」。これが宮崎での大会とあれば、さらに熱のこもった声援を受けることは間違いない。
進化も続いている。昨年の2月から師事し始めた稗田(ひえだ)貴彦コーチとともにスイング改造に取り組み、飛距離も20ヤードアップ。さらに「去年から悩んでいた」というパターに関しても、先週の「Tポイント×ENEOS ゴルフトーナメント」で、打った後にヘッドアップしてしまうクセが出ないよう意識することで、気持ちよく打てることに気づいた。「いかにシンプルに考えられるか」。それを胸に強く刻み、これからコースに入っていく。
「新たに成長した自分をみせられるように。地元を盛り上げて、優勝できたら一番いい。応援してくれる人の気持ちを受け止めて、それをパワーに変えたい。リベンジですね。コースは知り尽くしている。練習ラウンドもいらないくらいなので(笑)」
“初優勝が期待される選手の1人”から脱却するため、これ以上の舞台はない。『がんばれ華』の思いを背に、最高のパフォーマンスと結果で会場を大いに沸かせたい。(文・間宮輝憲)
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