日米を股にかけて戦うプロゴルファー・河本結。1年目のプロテストに出場せず大学進学、ステップ・アップ・ツアーで賞金女王、レギュラーツアー初年度で初優勝、そして米国参戦と、まさに唯一無二の経歴を歩んできている。そんな河本に「あなたにとって●●とは」という様々な質問をしてみた。今回は『初優勝』について。
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先週の「Tポイント×ENEOSゴルフトーナメント」は急性扁桃腺炎のため、棄権させていただきました。多くの方々にご迷惑とご心配をおかけしました。申し訳ございませんでした。まだ体調は万全とは言えませんが、少しずつ回復しており今週の試合に向けて調整しているところです。
今週の「アクサレディス」は、私が19年に初めて優勝した大会。ということで、今週は改めて2年前を振り返ってみたいと思います。
何といってもアクサレディスの思い出はメイクです(笑)。ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、気合を入っていましたし、小顔効果を狙って眉毛を描くパウダーでそのまま一気に輪郭まで影を付けてしまって…。ネットなどでデーモン小暮閣下のようだと言われてしまいました。優勝のシーンはあまり見返せないですね(笑)。
そして何よりも覚えているのが、弟の力(りき)がキャディしてくれたのですが、最終日のスタート前に力が人とぶつかってケガをしてしまったんです。それでも担いでくれたことが印象深いですね。
何故なら、勝つことができたのは力の一言があったから。それまで順手のグリップでやっていたんですけど、その週の練習日にパターを替えて持ち方もクロスハンドにしたらすごく入ったんですね。でも、私は試合でいきなり変えるのは怖かった。そしたら力が「これだけ入っているんだから、自信持っていけ」と言って背中を押してくれました。それがなかったらダメだったと思います。
弟の支えもあって、やっとの思いでつかんだ初優勝。その夜にはみんなでどんちゃん騒ぎをしたと思われる方も多いと思いますが…、正直このコラムを書くために思い出すまで忘れていたくらい質素なものでした(笑)。優勝した後って関係各所にサインを書いたり、ご挨拶したりと結構バタバタするんです。そんなこんなで家についたらもう夜遅くて…。夕ご飯はコンビニで買って食べたような気がしています。
でも、初優勝できたことは私に自信をもたらせてくれました。前年にステップ・アップ・ツアーに12試合出て4勝できたという強い気持ちはあったのですが、レギュラーツアーとなれば出場する選手の顔ぶれもかわってきますし、セッティングも難しくなるので自分が通用するか不安もありました。でも、4試合目で勝つことができたので不安もなくなり、その後も上位に入ることができたと思っています。
そんな大会に今週出場します。ディフェンディングチャンピオンでもありますし、ホステス大会でもあります。そして自分を大きく飛躍させてくれた思い入れのある大会。もう一歩前に、もう一歩上に行くためにはこの大会で勝つしかないと思っています! 応援よろしくお願いします。
河本結にとって初優勝は・・・
夢がかなった気持ちを味わった!
河本結(かわもと・ゆい)
1998年8月29日生まれ、愛媛県松山市出身、リコー所属。2018年のプロテストに合格し、ツアー本格参戦の19年3月に行われた「アクサレディス」で早々とツアー初優勝。20年にはアメリカツアーに参戦、LPGAドライブ・オン選手権で4位に入った。最終日に赤いウェアを着るタイガー・ウッズがあこがれの選手で、自身もそれをまねて最終日に赤いリボンを着用する。自身のYouTube『河本結ちゃんねる Yui Kawamoto』(https://www.youtube.com/channel/UCyCiKywhDYH1UlMDT378Ecg)でも様々な動画をアップ中!163cm・58kg。
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