<アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 2日目◇27日◇UMKカントリークラブ(宮崎県)◇ 6568ヤード・パー72>
3バーディ・1ボギーと2つスコアを伸ばし、あがり2ホールに入った渋野日向子。しかし、ここからあまりにも苦しい時間を過ごすことになった。
「最後に詰めの甘さが出た。自分の実力を思い知ったというか、今の現状を思い知った感じ。ちょっと悲しいですね」
その始まりは17番パー4、ドライバーで放ったティショットから。「当たりはすごいよかったんで、自分のスタンスの向きの問題かな」と、この打球がフェアウェイ右に待ち構えたバンカーにつかまった。不運だったのは、落ちた場所のすぐ目の前がアゴという状況。もはやフェアウェイに出す以外、選択肢は残っていなかった。
その後の3打目も、グリーン奥カラー、9メートルほどとピンに絡まず。さらにここでパターを握るも、「ミスだった」と4打目が2メートル、さらにボギーパットが50センチほどと、ともにオーバーした。この2打についても「詰めの甘さが出た」と反省した部分だった。
しかし、これだけでは終わらない。最終18番パー5にも落とし穴が待っていた。ティショット、セカンドショットはフェアウェイをキープしたが、54度のウェッジで打った残り79ヤードの3打目が、グリーン手前のカラーからバックスピンし、そのまま傾斜を転がり落ちた。そして無情にも、ボールは池に飲み込まれた。
アゲンストの風が吹く状況ではあったが、「自分が思っていたキャリーが打てなかった」部分に問題点を求める。この状況に応じて距離を合わせることは、渋野が先週から意識的に取り組んでいることだ。このあと、打ち直しの5打目をピン左5メートルにつけると、そこから2パット。わずか2ホールで“+4”と、大きくスコアをロスしてしまった。
前日、ともにバーディを奪い、一気に順位を上げた2つのホールが、翌日になり一気に暗転。トータル1アンダー・32位タイまで後退させる、魔のホールになってしまった。そこまではチャンスパットがわずかにショートする場面などもありながら、しっかりと耐え抜きスコアを伸ばしただけに、あまりにももったいない結末になってしまった。
「悪いところは全部わかっている。それを修正したい」と話した渋野は、ラウンド後、まずは1時間30分ほど“特打ち”を敢行。ここではアイアンの調整に多くの時間を割いた。結局、アプローチ、パターも含めて約2時間20分の居残り練習を行った。すでに選手の多くが引きあげ、キーパーが練習グリーンを整える時間になっていた。「明日、不安な要素がなく臨めるように」。渡米直前の試合を、いい形で締めくくりたい。(文・間宮輝憲)
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