今やYouTubeやSNSで何かと話題の「モーニングルーティン」。毎朝の決まった時間に決まった行動をとることを指す言葉だが、プロゴルファーの朝にもアマチュアが学ぶべき点がたくさん詰まっている。そこでプロのモーニングルーティンを紹介。今回は2年ぶりに開催された「アクサレディス」の会場で、初のディフェンディング大会に臨む河本結の朝に密着してみた。
雲一つない青空のもと迎えた初日。この日、午前10時20分スタートの河本は、その1時間前の午前9時20分にコースに姿を見せた。すると、まずは練習グリーンに向かう。すぐに10メートルほどのロングパットと、6〜7メートルのミドルパットを2〜3球ずつ交互に打ち始め、タッチの感触を確かめた。その途中には、他の選手やキャディと談笑。リラックスムードのなかで、ウォーミングアップは続いた。
10分ほどボールを転がすと、次はアプローチグリーンへ移動し、10〜20ヤードの距離を途中クラブを変えて20球ほど確認。ちなみに、この日、河本のバッグには、48度、52度と2本のアプローチウェッジが入っていた。
コースに姿を現してから15分ほど経った午前9時35分になると、今度はドライビングレンジへ。ウェッジを2本持っての素振り、ストレッチを終えると、いよいよショット練習が開始された。まずはウェッジを手に、50ヤードを軽く6球。そこから別のウェッジにクラブを変えながら、60〜70ヤードを7球打った。続いてピッチングウェッジで100ヤードを3球、さらにアイアンの番手を上げながら、10ヤード刻みのイメージでそれぞれ2球ずつ打つ。この辺りになると体も温まってきたようで、徐々にスイングにも力がこもってきた。
ここからユーティリティ、5番ウッド、3番ウッドを2球ずつ打ち、ドライバーへ。仕上げとばかりに3球フルショットすると、クールダウンのようにアイアンで100ヤードほどの距離を3球打ち、クラブをバッグに収めた。ここまでの時間はおよそ15分。最後にレンジの脇にあるバンカーに入り、そこから6球打つと、午前9時55分に1度クラブハウスへと戻った。
その5分後、再びコースに登場すると、スタートを待つためこの日2度目の練習グリーンへ。10分ほどロングパット、ミドルパットを打ち分け、続いて1〜2メートルのパットをカップ周辺の4カ所から打ち、仕上げた。そして午前10時15分に、多くのギャラリーが待つ1番ティへと向かっていった。
初日にトップと3打差の8位タイと好発進すると、2日目にはトーナメントコースレコードとなる「63」をマークして、後続に4打差をつける単独トップに躍り出た。最終日も朝のルーティンをきっちりとこなし、連覇がかかるラウンドを迎える。
【河本結 アクサレディス初日朝の練習】
・練習グリーン<約10分>
ロングパット、ミドルパットを交互に打ちタッチを確認
・アプローチ練習<約5分>
10〜20ヤードをクラブを変えながら20球程度
・ショット練習<約15分>
50ヤード 6球
60〜70ヤード 7球
100ヤード 3球
110ヤード 2球
120ヤード 2球
150ヤード 2球
120ヤード 1球
170ヤード 2球
200〜250ヤード 7球
100ヤード 3球
・バンカー練習<約5分>
浅めのライから出すイメージで6球
・練習グリーン<約15分>
ロングパット、ミドルパットを10分程。その後、1〜2メートルのショートパットを方向を変えながら4球。最後にミドルパットを2球
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