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今は少ない“ワクワク感”に焦がれた セベ・バレステロスのフェードショット【編集者たち思い出のマスターズ】

今年もゴルフの祭典がやってくる。4月8日に「マスターズ」が開幕。昨年はコロナ禍で11月に移ったが、今年は無事に4月に85回目を迎えようとしている。これまでの84の名勝負のうち、長年ゴルフ界を追ってきた編集者たちが思い出のワンシーンを振り返る。今回はゴルフ雑誌ALBAの編集長を務め、現在はGOLF Net TVでレッスン動画を取り仕切る土屋裕一氏。
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マスターズトーナメントの存在を知るようになったのは、おそらく小学校高学年か中学生の頃、今からおよそ45年前のことではないだろうか?当時自宅にあった月刊パーゴルフ(だったと思う)誌面のカラー特集で見た記憶が残っている。
黄色いフラッグ、緑の芝、白い砂、花、ギャラリーのサングラス…。「米国のゴルフ場って綺麗だなぁ」という印象である。それから時間は流れ、もらったPWで遊ぶようになった高校2年の頃、セベ・バレステロス(スペイン)がマスターズで2度目の優勝(1983年)を決めた。(ちなみに、その年に青木功がハワイアン・オープンで米ツアー日本人初優勝を挙げたシーンをリアルタイムで観ていた。朝、学校でクラスメイトにその出来事を興奮して伝えても、誰も知らないし、反応もしてくれなかったというのも、今となってはいい思い出だ)。
あの当時も早朝からテレビ中継はあったはずで、試合中継で観たのか、ニュース番組で観たのかは定かではないが、最終18番のドライバーショット、(当時はパーシモンドライバー)がとにかく強烈な印象であった。球を打つというより踊りを舞っている?そんな風に見えた。
当時はわからなかったのだが、オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブはその攻略にドローボールが要求される。だから、ナチュラルフェードヒッターのリー・トレビノ(米国)はマスターズに勝てなかったのだというエピソードも後々知った。
ところが、最終18番は右ドッグレッグ。最後にドローとは逆の球筋、完璧なフェードボールが要求される。優勝したバレステロスは天才的なゴルファーであり、そのボールコントロールの技術で数々の伝説を作ってきた選手だが、天性のフッカーでもある。つまり黙って振ればきれいなドローボールになるのだ。
最後の最後、どうしてもフェードが必要となったとき、前述の“舞うようなスイング”を披露しフェアウェイをキープした。そのスイングは、絶対にフェースが被らないようにインパクトから左ヒジを抜きながらスルーさせ、大きく上方へ振り上げていく。その反動でフィニッシュでは頭の上でクラブが半回転しヘッドは背中側には収まらず、目標方向を向いてしまう。なんとダイナミック!
いまこのようなスイングをする選手はいない。道具が変わったことでその必要がなくなった(できなくなった)。最新のギアはシンプルで余計な操作をしないスイングを要求する。あの当時、糸巻きバラタボールにパーシモンという、球を曲げやすい道具だったからこそ存在できた技術であった。記憶は曖昧だが、バレステロスはセカンドショットをグリーン奥のカラーに運び、最後はそこからチップインして優勝を決めた。
この50年でゴルフクラブとボールの性能は飛躍的な進歩を遂げた。その結果驚くほど飛距離が伸びた。しかしスイングや技術は進歩したのだろうか?もちろん扱う道具が変われば必要な技術も変化していくのはわかる。よく例えられる話で、そろばんから電卓にそしてコンピューターへと変われば必要なスキルも変わると…。しかし本当にそうなのだろうか?いやそれでいいのだろうか?
あるときショットメーカーとして知られる湯原信光プロ、倉本昌弘プロにそれぞれ取材した際、いまアイアンが上手いプロは誰か?と問うたことがあった。2人のプロは「今そういう人はいない」と答えた。なぜかと聞けば「アイアンショットの上手さとは、ボールをコントロールする技術のこと。いまのクラブはそういう技術を必要としないから」と言った。そしてこう続けた「強いて言えば、上手そうに見えない人かな?」と言った。上手そうに見えない人とは、ボールを操っている感じのしない人と自分なりに解釈した。
ダスティン・ジョンソンもジョン・ラームもブライソン・デシャンボーも、みんな凄いけどなぜかワクワクはしない。消えてしまった、必要とされなくなった技術を今一度見てみたい。そんな技術を駆使していたバレステロスは絶対にカッコよかった。今後、もうバレステロスのような、人々をワクワクさせてくれるプロゴルファーは出てこないのだろうか。(文・土屋裕一)
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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