<KKT杯バンテリンレディス 事前情報◇15日◇熊本空港カントリークラブ(熊本県)◇6501ヤード・パー72>
松山英樹による日本勢のマスターズ初制覇に沸く日本列島。もちろん国内女子ツアーでも同様で、有村智恵は「感動という言葉がいい意味で相応しくない、もっと上の言葉があればいいのにと思うくらい夢をもらいました」と話した。
有村はその松山が今年から師事する目澤秀憲に2019年から師事しており、姉弟子にあたる。きっかけは河本結だった。
「河本結ちゃんのスイングが好きでした。球を曲げながら攻めていくというか、今の選手に珍しいタイプ。それを見ていて私のスタイルにも似ていると思いましたし、“型にはめない”コーチなのかなと思い、お願いすることにしました」
実際にコーチングを受けて感じたのは、やり取りが他のコーチとは異なること。「目澤さんとのセッションでは、まず自分のやりたいことを伝えます。そして“それならこういうアイデアがあるよ”というかたちで進んでいきます。“こうしたほうがいい”と言われることはありません」。やり取りのなかで良いかたちを一緒に見つけていく。それは松山が帰国会見で語っていた部分だ。
「過ごしていく中で、毎日新たな発見とかしたものにいろいろな意見を出してくれて、それに対してコミュニケーションがとれて、今までとは違う感じでプレーはずっとできていました」
一方的に教えるのではなく、提案しながら模索していくやりかたは有村にも松山にも合っていたのだろう。「与えてくれるアイデアは今までにないものが多い。練習が楽しくなりました。ワクワクしながらできます。そうしてゴルフも楽しくなりました。技術だけでなく気持ちの面でも良くなったと思います」。技術面だけでなく、精神面の向上にもつながっている。
有村自身、今年は数字は出ていないが、そういった指導もあって「上位で戦う準備はできていると思う。ミスの内容は変わってきているので、そこを詰めていければ」。松山も手ごたえを感じて、マスターズで一気に頂点に上り詰めた。有村ももう一つきっかけさえつかめれば、3年ぶりの優勝がグッと近づくだろう。
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