<東建ホームメイトカップ 初日◇15日◇東建多度カントリークラブ・名古屋(三重県)◇7081ヤード・パー71>
「賞金王も狙いたい」。そんな野望を口にした勝ち気なルーキーが、再びスコアボードの上位に躍り出た。
石坂友宏といえば、昨年の「ダンロップフェニックス」での金谷拓実との優勝争いが記憶に新しい。現役大学生の注目選手として株を上げた若手が、勢いそのままに21年初戦を迎えた。
持ち味のアプローチを生かし、3ホール目で40ヤードからのアプローチをピタリとつけてOKバーディ。後半では2度のチップインを決めるなど7バーディ・2ボギーの「66」をマーク。首位とは1打差の好発進を決めた。
5アンダーの好スコアをたたき出しても、本音を言えば「もっと行けました」。ショットの好調さと裏腹に、初出場の東建ホームメイトカップはパターのタッチに苦戦。「(グリーンが)速いイメージがありましたが、思ったよりも速くなかった。でもめちゃくちゃ硬くて」と、1メートル以上ショートするパットが何度もあった。「たらればですけど…」と、若干物足りない1日に。「なんとか良い形で終えたので、明日も楽しみです」と、調子の良さをうかがわせた。
男子ツアーメンバーとして知名度を上げつつあるが、今シーズンはQTランキングからの出場のため、この先に参戦できる試合は不確定。2週後の「中日クラウンズ」、5月の「アジアパシフィックダイヤモンドカップ」は予選会から出場権を勝ち取ったが、来週の「関西オープン」は出場枠が降りてくるかどうかが微妙なところ。
今週トップ10に入れば関西オープン出場も叶うが、優勝すれば当然シード権も賞金王への足がかりも見えてくる。「出られる試合は優勝して、レギュラーツアー2勝。賞金王を目指して」と誓った21年。QT枠から賞金王という異例の出世コース。新進気鋭のルーキーは、限られたチャンスをつかんで新たな道を切り開けるか。
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