<関西オープンゴルフ選手権競技 2日目◇23日◇有馬ロイヤルゴルフクラブ ロイヤルコース(兵庫県)◇7103ヤード・パー71>
石川遼が350ヤードの17番パー4で驚きのショットを披露した。ドライバーをしっかり振り抜くと、実測330ヤードのグリーンエッジまで運び、アプローチを寄せてバーディ!初日はティショットを4番アイアンで打ち、セカンドは48度で打ってバーディを奪った17番だったが、なぜきょうは大胆な攻め方をしたのだろうか?
「きょうの17番のピンポジションが右の真ん中で、風がフォローだったらドライバーで行こうと思っていた」という石川。グリーンの左右は隣のホールで、ちょっと曲げてしまうと崖下まで落ちてしまう。ほとんどの選手がドライバーを握らずに刻む選択をする。
「左右にミスが許されない状況ですけど、ドライバーは自分が良いスイングをすれば収まる雰囲気になりつつある。グリーン手前のバンカーとか、きょう外した左サイドからはアプローチで寄せられることはわかっていた。フォローが強いとそんなにボールも曲がらないですし、そこらへんも考えて」とリスクマネジメントもしっかりできていた。
しかし、スイング改造してコンパクトなトップになっても、飛距離が落ちずにかえって飛ぶようになったことが改めて証明されたことになる。「試合でドライバーを振りにいったときにどういう球がでるか、実験でもあった。少し左めに真っすぐ飛んだので、まだ注意が必要かなという感じ」と笑う。
しかも、ドライバーで打つ選択は17番のティイングエリアで決めたのではない。「実は16番のティショットを打って、セカンド地点に着く前に、ちょうど17番グリーンの横を通るんですけど、そのときにグリーンを見て、ドライバーだねって話していました」と石川は語る。
初日は風がアゲインストだったために、ティショットは4番アイアンを選択。あすの3日目の17番の攻め方については「風がアゲインストだったらドライバーでいく意味がなくなっちゃう。おそらく4番アイアンになると思いますし、一番少ないスコアで上がる“かけ算”が非常に難しいです」というが、もしフォローの風が吹いていたら、また石川の本気のひと振りが見られるかもしれない。(文・下村耕平)
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