<パナソニックオープンレディース 初日◇30日◇浜野ゴルフクラブ(千葉県)◇6638ヤード・パー72>
今年のプロテスト受験を控える話題のアマチュアツインズ“岩井姉妹”が、今大会にそろって出場。初日には妹の千怜(ちさと)が4アンダーと活躍し、首位に2打差の5位タイと上々の滑り出しをきった。なお昨年の「日本女子オープン」でローアマとなった姉・明愛(あきえ)はイーブンパー・53位タイで2日目に向かう。
「スタート前は、すごく緊張していて1日どうなるかと思いました」。高鳴る鼓動を抑えながら、午前8時に全体の1組目でコースに出ると、1番パー4で3メートル弱のチャンスを沈め“おはようバーディ”。そしてこれがその後の呼び水となった。3番、5番、7番と1ホールおきにスコアを伸ばし、前半だけで4アンダーの快進撃。一時は単独トップにも立った。後半は2バーディ・2ボギーと伸ばせなかったが、そのポテンシャルの高さをうかがわせた。
今春、埼玉栄高を卒業した2人は、現在行われている2020年度のプロテスト合格を目指し練習を積む。拠点は埼玉県の嵐山CC。ここで切磋琢磨を続けている。千怜は3月に群馬県の富岡倶楽部で開かれた第1次予選をトップで通過。次は、5月18日から茨城県のザ・ロイヤルGCで開催される第2次予選が待っており、今週がプロテスト前最後のツアー出場となる。
もちろん今大会で優勝すれば、テスト免除で即プロ転向が叶うが、「それは考えないようにして、楽しく回れればいいなと思ってます」と余計なプレッシャーはかけない。姉は日本女子オープンローアマの資格で、6月22日スタートの最終プロテスト(茨城県・静ヒルズCC)からの参加。一人の戦いがもう少し続くが、「心細いけど姉が最終で待っていると思うとやる気がでます」と、その存在を励みに次なる関門突破を目指す。
そんな妹いわく、姉妹の性格は「真逆」。姉は「いい意味で大ざっぱ。考えすぎずに、すぐできるタイプ」という“イケイケ派”。一方、自身は「納得するまでしっかり考えて、練習して実践する」といういわば“慎重派”だ。プレースタイルも「私は普段パー5もしっかり刻んで、上りのラインにつけて入れるタイプ。姉は常に2オンを狙っているイメージですね」と異なる。だがきょうは「ちょっと(2オンを)狙おうかな」と、姉の強気な部分も取り入れスコアを作った。
対照的な姉妹だが、もちろん“プロゴルファーになる”という志はしっかりとシンクロしている。「今はプロになって活躍することしか頭にない。2人で決勝に進めたらいいねという話もしています」。まずは一緒にそろって54ホール完走することを目指していく。(文・間宮輝憲)
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