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ショットに割く時間が約5割！　石川遼の“無意識”を生み出す50分【プロたちのモーニングルーティン】

今やYouTubeやSNSで何かと話題の「モーニングルーティン」。毎朝の決まった時間に決まった行動をとることを指す言葉だが、プロゴルファーの朝にもアマチュアが学ぶべき点がたくさん詰まっている。そこでプロのモーニングルーティンを紹介。今回は「ジャパンプレイヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品」で優勝争いを演じた石川遼の初日の朝に密着してみた。
7時45分と早いスタートのこの日、石川はスタートの1時間前となる6時45分に練習グリーンに登場。エースパターを手に、2メートル、4メートル、1メートル、1メートル、6メートルとグリーンスピードを確かめるように5球ほど転がすと、早々にドライビングレンジに移動する。
肩のストレッチをしながら、空いていたドライビングレンジの真ん中に場所を確保するとウェッジ2本を取り出し手首のストレッチ。その2本で大腿部を丁寧にほぐすと、そのまま肩、ヒジのストレッチ。そして弾道測定器と自身のスマートフォンを設定すると、2本のウェッジでトップからダウンスイングの動きを確認するように素振りを10回。約4分をかけて入念に準備した。
球打ちはウェッジから開始。60ヤード、100ヤード、120ヤード、150ヤードと3〜6球ずつ打っていく。ここまではすべてハーフショット。チェックポイントはダウンスイングの入射角。何度も確認しながら一球一球打っていく。
アイアンに持ち替えて番手を変えながら4球ずつショットを打つ。ここでは一球打つごとに弾道測定器の数値を細かくチェックしていた。また、ここまで終えたところで素振りを8回。そしてまたボールを打ち始めた。
その後5番ウッド、3番ウッド、そしてドライバーを2、3球ずつ確認。ドライバーのときにはキャディに後方からスイング動画を撮ってもらいチェック。後方からの動画チェックは最終日の朝にも何度も行うなど、放たれた球の内容ではなくイメージした動きができているかに重きを置いている様子。これでドライビングレンジは終了。このとき7時18分。かなりの時間をここで過ごした。
ウェッジ1本だけを持ってバンカー練習場に移動。ボールを11球並べると、それを移動しながら間髪入れずに連続で打った。スイングの動作確認もなし。この練習について石川は「見たままの、基本的な練習です」と話している。そのウェッジを持ったままアプローチ練習場へ。10ヤード、5ヤード、15ヤードのピッチエンドランを小気味よく3〜5球ずつ転がしてアプローチは終了。練習グリーンに移動するが、この時も向かう途中に思いついたようにダウンスイングを確認するなど、動作確認は怠らない。
そして練習グリーンでは20メートルほどを2球転がすとクラブハウスへ。5分後出てくると練習グリーンで2球ほど2メートルの距離を入念にラインを読んで転がすとティイングエリアへ。この時7時38分だった。
53分のうち、27分、約半分をドライビングレンジに費やした石川。これは昨年の3月から再現性を求めて着手している「低いところに上げて低いところに抜く」スイングを身に付けるためだろう。それも「練習場でやっているスイングを無意識でできること」とコース内で考えなくともできることを理想としている。そこに近づくためにはここまで徹底的にやる必要があるのだろう。
【石川遼　ジャパンプレイヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品初日の朝の練習】
・練習グリーン＜約3分＞
2メートル 1球
4メートル 1球
1メートル 1球
1メートル 1球
6メートル 1球
・ドライビングレンジ＜約27分＞
ストレッチ、素振り 4分
ウェッジハーフショット（約60ヤード） 6球
番手を変えてウェッジハーフショット（約100ヤード） 5球
番手を変えてウェッジハーフショット（約120ヤード） 5球
番手を変えてウェッジハーフショット（約150ヤード） 3球
アイアンショット（約170ヤード） 6球
番手を変えてアイアンショット（約200ヤード） 6球
素振り 10回
番手を変えてアイアンショット（約200ヤード） 7球
5番ウッドショット 2球
3番ウッドショット 2球
ドライバーショット 3球
※すべてのショットで都度スイングの動作確認
・バンカー練習場＜約2分＞
連続打ち 11球
・アプローチ練習場＜約2分＞
10ヤードピッチエンドラン 5球
5ヤードピッチエンドラン 4球
15ヤードピッチエンドラン 3球
・練習グリーン＜約2分＞
（入念にラインを読んで）2メートル 2球

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