<ゴルフパートナー PRO-AM トーナメント 3日目◇22日◇取手国際ゴルフ倶楽部 東コース(茨城県)◇6804ヤード・パー70>
第3ラウンドの14番パー3でバーディを奪い、一時はトータル20アンダーに乗せていた大槻智春だったが、488ヤードの15番パー4で「しっかり手応えがあった」ドライバーでのティショットが左の林にOB。痛恨のダブルボギーを叩いた。いったい何が起きたのか。
15番ホールは通常の営業ではパー5の設定。後ろのティイングエリアを使えば533ヤードにすることもできるが、コース改修を担当した青木功の意思でパー4になった経緯がある。このホールは左にドッグレッグしているので、キャリーで280ヤード打てる飛ぶ選手は、左の林の上を狙っていく。ティショットさえ上手く打てればセカンドショットは残り150ヤードくらいと難しくはない。
「何で越えないんだろうと思いましたけど、判断をミスしたのかなと思いました。普段だったらドライバーで打って越える距離なんですが、よく考えたら、きょうはアゲインストで気温も下がっていて飛距離自体も飛んでいなかった」と大槻はOBの原因を分析する。
左の林越えを狙わない選手は、正面に見える右サイドのバンカーに向かって、FWやアイアンで刻んでいく。同じラインにドライバーで打つと、今度は右の林に突き抜けてしまうからだ。その代わり、セカンドでは200ヤード以上の飛距離が残る。
3日目の15番ホールのティショットで2番アイアンを握った大西魁斗はパー。「風がフォローだったらドライバーですけど、アゲインストだと越えない。それだったら、セカンドは長いクラブでもいいので、とにかくフェアウェイに置こうと思って2番アイアンで打ちました。アプローチが良かったので寄せを頑張ろうと。セカンドは4番アイアンで打ってグリーン手前のバンカーに入って、そこから寄せワンです」と大槻とは違うマネジメントを見せて、難ホールを切り抜けた。
GOLF Net TVで今大会の解説を務める田島創志は、最終日の15番について、「きょうの午後は風が南西に変わるのでフォローになる。最後の組はみんなドライバーで打ってくると読んでいます。大槻選手は3日目にOBにしていますけど、フォローだったらドライバーで打とうと決めていると思いますよ。15番ティがフォローだと、今度は13番、14番がアゲインストで難しくなる」と話す。
バーディ合戦が予想される大会最終日。現在首位の大槻智春も伸ばさないと逃げ切れない。バックナインに入ってどんな顔ぶれが優勝争いをして、15番ホールのティでは何を握るのか。最後まで目が離せない戦いとなりそうだ。
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