テーマを1つ決めて女子ツアーの“イマ”を徹底調査! 時にはコースを歩き回り、時には1カ所にベターっと張り付き判明した最新のトレンドをお届け。今回は『パットを打つとき、グローブを着ける?着けない?』について調べてみた!
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132人のプロが出場した国内メジャー大会「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」。この予選ラウンドの2日間、計8時間以上を1番パー5のグリーン脇で過ごし、出場全選手の手元に注目してみた。もしかしたら別のホールではグローブをつけたままパットをしていた…という選手がいた可能性もあるが、このホールだけに限定すると以下のような結果に。
【パットを打つとき、グローブを着ける?着けない?】
着けない選手…120名
着ける選手…12名
やはり、グリーンに上がるとグローブを外して、両手とも素手でパターを握る選手が圧倒的に多かった。その率は実に約90.1%。主流はやはり“グローブなし”といえる。
だがグローブ装着派の12名のなかには、今季6勝の稲見萌寧や、同3勝の小祝さくら、昨年メジャー2勝を挙げた原英莉花といった選手の名も。ちなみに他は菊地絵理香、渡邉彩香、木村彩子、大西葵、松田鈴英、木下彩、新垣比菜、淺井咲希、臼井麗華がグローブを着けたままパターを握っていた。
ここで気づいたのが、全体の1割ほどの少数派のなかに、黄金世代の選手が多かったこと。大会に出場したこの世代の選手は、上記した以外では勝みなみ、吉本ひかるら17人。実にそのうちの6人(小祝、原、木下、新垣、淺井、臼井)、割合にすると35.3%がグローブを着用したままグリーン上でプレーしていたことになる。これは“たまたま”なのか? はたまた“黄金世代間のトレンド”でもあるのだろうか?
では、グローブを着けたままの効果として、いったいどんなことが挙げられるのだろうか? 稲見が今季6勝目を手にした「中京テレビ・ブリヂストンレディス」の試合後、コーチを務める奥嶋誠昭氏に、稲見がグローブを着けたままにする理由を聞いてみた。すると「もともとは着けてなかったけど、あるとき、指先の感覚が繊細になりすぎるという話が出て。それでグローブを着けたまま打ち始めました」という答えが返ってきた。
また小祝さくらのコーチを務める辻村明志氏も、「いろいろと理由は考えられますが、パット時は指先の感覚が“研ぎ澄まされ過ぎる”こともある。それを嫌ってあえて鈍感にしたいという選手がいるのも確かです」と、感覚面での効果を説明する。パット時、手に伝わる感触は人それぞれ。それをどう感じるかが“着ける”、“着けない”の境界線にありそうだ。ちなみにみなさんはどちら派?
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