<〜全英への道〜ミズノオープン 最終日◇30日◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山県)◇7349ヤード・パー72>
久々に、会場ににぎやかさが戻ってきた。コロナ禍のため昨年から観客を入れずに試合を行ってきた国内男子ツアーだが、「〜全英への道〜ミズノオープン」はコースの脇にも、練習場のうしろにもファンの姿があった。初日に1イーグル・7バーディの「63」とビッグスコアをマークした宮本勝昌は、最終ホールのパー5で88ヤードの3打目を直接入れると、久々にファンからの祝福を味わった。
本大会は一般には非公開だったが、協賛社などの地元企業らを招待。昨年は試合自体が行えず、最近は直接プレーを見られる機会もほとんどない。男子ツアーでは中国地方の試合も少ないため、ファンに少しでも楽しんでもらおうと、県をまたぐ移動を控える範囲でゲストを迎えて開催した。
限定的とはいえ、グリーンやティイングエリアにファンの姿があるのは久々だった。大声での声援などはかけられないが、拍手やファンからの視線があるだけで雰囲気はガラリと変わる。初日にもっとも拍手を浴びたであろう宮本は、「帽子のツバに手を当てるとか、久しくやっていなかったので、むだにやってしまったり(笑)。うれしいですね」と笑顔を見せた。
前週には「全米プロゴルフ選手権」でミケルソンが大勢のギャラリーに祝福される姿を目の当たりにしたばかり。「2年前みたいで、ああいうのってプロゴルファー冥利につきるというか、幸せですよね」と、久々のプロトーナメントらしい風景を噛みしめた。
最終日に「67」をマークして大きく順位を上げた石川遼も、大勢のファンを引き連れた一人。「すごく新鮮。誰かに見てもらえるのは気が引き締まりますし、倍楽しい」と久々の観客動員を振り返った。
今週の「日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills」は一般客も入れて開催される。1日約1000人と限定はされているが、今シーズンではじめての“一般公開”有観客試合だ。2年前は当たり前だった光景にはまだ遠いが、国内ツアーも少しずつ日常を取り戻しつつある。
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