<ヨネックスレディス 最終日◇6日◇ヨネックスCC(新潟県)◇6435ヤード・パー72>
三ヶ島かなが、あと一歩のところで初優勝を逃した。首位の笠りつ子を2打差から追った最終日。ボギーフリーのラウンドで4つのバーディを奪ったが、こちらもボギーなしの笠の背中は遠かった。トータル11アンダー、1打及ばず涙をのんだ。
スタートから5ホールは三ヶ島、笠ともにパー行進。6番でともにバーディを奪い、その後もパーを並べると11番でまたしても一緒にバーディと、一進一退の攻防が続いた。初めて差が縮まったのが13番パー5。果敢に2オンを狙った三ヶ島がバーディを奪い、笠と1打差に迫った。
「プレー的には私のほうがチャンスが多いのにな、と思っていました」と、何度も追いつくチャンスはあったが、その後もチャンスを決めきれず最終18番パー5へ。ここで三ヶ島が笠にプレッシャーをかける。2打でグリーン右横に運ぶと、もう少しでチップインというアプローチでお先にバーディ。笠に並んでホールアウトした。
笠は2オンに成功していたが、バーディパットが3メートル以上ショート。ところが、これをど真ん中から沈め三ヶ島を振り切って5年ぶりの勝利を決めた。
一騎打ちに敗れた三ヶ島。笠の強さを聞かれ、「気持ちですかね。きわどいパーパットとか、入れたら入れ替えされたり。肌で感じました」と、百戦錬磨のベテランのここぞという時の集中力に感服した。
「きょう1日そんなにピンチがあるわけじゃなくて、いつか入ってくれるだろうと思っていたけど、寸前で入らなくて、イタズラされてるんだろうなと思っていました」と悔しいパットが何度もあった。
負けたとはいえ、初優勝に向けては課題が生まれたことは収穫だった。「先週までのプレーは守りすぎていたので、迷ったら行ってみよう精神がうまくいってくれた。まだまだもっと攻めていっていいのかなと思います。あの練習、この練習じゃなくて、強い気持ちを持って攻めていくことかなと思います」。足りなかった一打は、強い気持ちの差だった。
「久しぶりに上位でプレーして、上位の中での緊張感とか、最終日最終組でしか味わえない緊張感もあって、楽しくプレーできました」。うれしさと悔しさを胸に、初優勝への旅を続ける。
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