<宮里藍 サントリーレディスオープン 事前情報◇8日◇六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6517ヤード・パー72>
「リゾートトラストレディス」以来、2週ぶりの出場となる原英莉花が、“1つの照準”にしてきた大会で海外メジャー出場権獲得を目指す。この日は練習ラウンドなどで調整。「調子は悪くない。(先週休んで)リフレッシュもできたので、ゴルフを楽しくやりたいです」と、心身ともに万全の状態で開幕を待つ。
この大会を「今年初戦の前から目標の一つにしてきた」のには理由がある。昨年、大会を主催するサントリーが「AIG女子オープン」(全英女子オープン)のオフィシャルソフトドリンクパートナーになったことで、今回から大会の上位2名に全英チケットが与えられる。今年は8月19〜22日にスコットランド・カーヌスティGLで開催される舞台に出ることが、大きなモチベーションになる。
これまでに昨年の「全米女子オープン」、今年の「ANAインスピレーション」と海外メジャーを経験してきたが、ともに予選落ちと満足いく結果を残せていない。しかし場数を踏んだことで「メジャーに圧倒されていた」という意識が、「しっかり戦えるようにしたい」という気持ちに変わってきている。それを現実のものとするため「グリーンのラインが微妙で、なかなかバーディパットが決まらないイメージ。読み切るか、外しても気持ち切らさないのがキーポイント」という六甲国際で、しっかりと上位を争いたい。
海外メジャーといえば、先日の「全米女子オープン」で同じジャンボこと尾崎将司に師事する“妹弟子”の笹生優花が優勝した。これには「すごいなと思いました。(畑岡)奈紗ちゃんとのプレーオフで、それを制したのもすごい」と素直に思う。だが、その偉業達成の瞬間は観戦せずに、トレーニングをして過ごしていたという原。日本勢2人のプレーオフということも知ったうえで、あえて観戦しなかったのはこんな気持ちの表れだ。
「ものすごい刺激にはなってるんですけど、“異次元すぎる”こととは思いたくない。(試合を)見たらそう思ってしまう。もちろんすごい感動はしてます。でも、今はその気持ちを力に変えて、トレーニングしようと思いました」
今後、録画してあるという映像を見る時も、自らが海外で戦う時の「勉強」のため。「自分を高めるしか方法はない。前向きになれなかった気持ちが優花の優勝を見て引き締まった。日々の積み重ねがあの結果を生んでいる。改めて響きました」。この偉業を、しっかりと自分の糧にする。
先週はトレーニング、ラウンドやジャンボ邸での練習の合間に、地元近くの横須賀の海に出て釣りに没頭する時間も作った。「初めて1匹も釣れなかった(笑)」と釣果ゼロに終わったが、しっかりとリフレッシュすることはできた。準備は万端。「あれ(全米)以上の優勝報告があるのかなーとも思いますが、私は目の前の試合で勝てるように頑張りたい」。次は“姉弟子”が師匠のもとに吉報を届けたい。
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