<宮里藍 サントリーレディスオープン 初日◇10日◇六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6517ヤード・パー72>
比嘉真美子が“好相性”のコースで、8アンダー・単独首位発進を決めた。2年前に行われた前回大会での2位や、18年に自己ベストの「63」をマークするなど、これまでこの六甲国際で成績を残してきた。「雰囲気もすべて含めて気持ちよくプレーできる」という場所で、今年は2年ぶりとなるツアー優勝を目指す。
先週の「ヨネックスレディス」は第2ラウンドの途中に腰痛のため棄権。「まだ100%ではない。気をつけながら」と、患部を意識しながらのラウンドとなったが、そのなかでバーディを積み重ねた。インスタートのトップでスタートすると、10番で4メートルを沈めるおはようバーディ。その後もアイアンをピンに絡め、合計10個のバーディを奪った。
ボギーも2つ出たが、4打目にグリーン左からのアプローチを7メートルオーバーさせた15番パー4で、これをねじ込むナイスボギー。「すごくパターが入ってくれた。それがきょう1番良かったところ。あとはティショットが曲がっていたので、改善して気持ちよく振っていければ」。チャンスで伸ばし、ピンチでロスを最小限に防ぐという理想的な展開のままトップでホールアウトした。
2週前の「リゾートトラスト レディス」で2位タイとなり、今年に入り4度目のトップ10入り。だがその時に思ったのは「ひさびさにいいプレーができた」というものだった。最近はなかなか満足いくプレーができていなかったという意識があったが、あるきっかけで上昇ムードを感じられることになった。それが、リゾートトラスト前週にアイアンをマッスルバックの新モデル「i59」に替えたことだ。
性能面についても「どんなライでも繊細なイメージがでやすい」と気に入っているのはもちろんだが、なによりも「かっこいい。クラブは体の一部。納得いくもので戦い」という“好みの顔”がお気に入り。スイングのたびに気分を高めてくれる相棒が、しっかりと「ハマった」。この日もバーディラッシュの一つ要因になっている。
今週は、笹生優花の全米女子オープン制覇というニュースも米国から伝わってきた。比嘉も2019年大会で単独トップで予選通過し、優勝争いを繰り広げた舞台でもある。「畑岡(奈紗)選手、笹生選手と日本人2人がかっこいい姿でプレーしていたのを見て、改めてもっと強くなりたいと思った。今頑張れる場所で精いっぱいプレーしたいですね」。これはやはり強い刺激になる。
比嘉の単独首位発進は、優勝した2017年「NEC軽井沢72ゴルフ」以来4年ぶりのこと。「気持ちよくスタートダッシュできた。改善するところがあるなかで8アンダーは、いい流れですね。ティショットが…という余力を残してあがれたのでよかった」。まだまだスコアを伸ばすことができる―。そんな自信を胸に、残り3日間を戦っていく。(文・間宮輝憲)
<ゴルフ情報ALBA.Net>