今季最後の海外メジャー、「全英オープン」が7月15日、ロイヤル・セントジョージズGC(イングランド)で始まる。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止され、2年ぶりの開催となるが、主催するR&Aが出場選手、関係者らに感染防止のためのルールを先週送付。その厳しさに「出場をとりやめようかと思った」と一部の選手らが怒りをみせている。
その内容とは…。
・選手はワクチン接種の有無に関わらず、PCR検査を受けること
・搭乗した飛行機の乗客から感染が発覚した場合、もし座席が近い場合は濃厚接触者とされ、大会は欠場となる。ワクチン接種を受けている場合でも例外とされない
・選手が自身のチームとして同行させることができるのはキャディと二人のサポートの計3人まで。家族は一人同行できるが、その場合はすでに英国に入国して隔離期間を済ませていること
・選手はレストランの食事、パブ、マーケットでの買い物も禁止。違反した場合は大会から失格となる場合も
・レンタルハウスなどの宿舎には同宿できるのは最大4人までで、選手自身のチームメンバーに限る。複数の選手、キャディらの同宿は禁止
などで、宿舎の手配を済ませている選手も多く、それがルールに沿っていない場合もありそうだ。
現在、米国からイングランドへのトラベルは出発前の陰性証明と到着後10日間の隔離が必要で、入国後の検査で陰性であれば隔離は5日間に短縮されるが、出場選手は同行者を含めて4人までが隔離を免除される。
その上で一日3万2000人のファンがコースに入場すると発表したR&A。「全英オープンだから出場するが…、本当に出場をやめようかと考えた」と選手からは怒りの声。米PGAツアーではかなり日常を取り戻しつつあるのに反して、「欧州ツアーは昨年の再開後、このルールと近い状態で実施されている」とR&A。まだまだコロナとの戦いは続く。(文・武川玲子=米国在住)
<ゴルフ情報ALBA.Net>