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世界1位の男がようやく届いた『日本一』　中島啓太が初の日本アマV

＜日本アマチュアゴルフ選手権　最終日◇2日◇大利根カントリークラブ 西コース(茨城県)◇7121ヤード・パー72＞
「地元の練習場のおじさんからは、“2位の男”って言われていました」。世界1位の称号からはほど遠いあだ名を、やっと払拭できる。
2日目に「63」のコースレコードをマークしてトップに並んだ中島啓太。3日目を終えて2位に3打差をつけて単独首位に立つと、最終日は5ホールを終えた時点で悪天候のため中止が決まり、優勝が確定。6度目の出場でようやく手にした「日本アマ」タイトルに、ほっと胸をなで下ろした。
“アジア大会金メダリスト”、“世界アマチュアランキング1位”と輝かしい功績を残してきたが、日本アマではシルバーコレクターだった。2015年から過去5回出場して、荒天で競技不成立となった18年を含めて2位が4回。「ゴルフ人生において、獲らないといけないタイトルだと思っていました。やっと獲れて素直にうれしいです」と、ようやく名実ともに日本一に輝いた。
日本一を背負って次に挑むのは、8月9日からの「全米アマチュアゴルフ選手権」。「世界1位として会場に入れる。松山さん、金谷さん、梶谷さんや笹生さんもそうですし、日本のゴルフが注目されているので、自覚をもってプレーしたい」と意気込む。
米国へ発つまで約1カ月。「準備不足ではいきたくない。過酷な試合になると思うので、しっかり1日1日準備したい」と、日本を背負って戦う21歳の姿に、練習場のおじさんたちも『2位の男』とはもう呼べない。（文・谷口愛純）

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