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大会初出場のコリン・モリカワが急浮上 「自分の歴史を作りたい」

<全英オープン 2日目◇16日◇ロイヤル・セントジョージズGC(イングランド)◇7211ヤード・パー70>
2003年、ここロイヤル・セントジョージズのの舞台でベン・カーティス(米国)が第132回大会を制したとき、コリン・モリカワ(米国)は、まだ6歳だった。
当時“シンデレラボーイ”と呼ばれたカーティスにとって、そのときが「全英オープン」デビュー果たした大会。初出場初優勝を飾ったわけだが、モリカワにとっても今大会が全英初出場となる。
当然のことながら、モリカワは当時のことをあまり覚えておらず、本人が言うとおり、彼はゴルフの歴史に詳しいタイプではない。
加えて、カーティスが無名の選手だったのに対して、モリカワはプロ転向からまだ丸2年だがすでにPGAツアーで4勝を挙げている。うち1勝はメジャーの「全米プロゴルフ選手権」、もう1勝は“準メジャー”の「WGC-ワークデイ選手権」である。
いわばすでにトッププロの仲間入りを果たしているだけに比較対象にもならないかもしれない。とはいえ、晴天の中で進んだ2日目に「64」を叩き出した24歳は、同郷のカーティスが18年前に達成した偉業を同じ会場でやってのけるチャンスがあるというわけだ。
だがモリカワ自身はそんなことは意に介せず、その視線の先には「自分こそが歴史を作り出す」という強い決意と、明るい未来しか見えていない。
それもそうだろう。例えばこの日の中盤の場面だ。8番から12番までの5ホール中4ホールでバーディを奪い、リーダーボードを一気に駆け上がった。この爆発力は、一流選手特有の雰囲気を感じさせた。
モリカワ自身は「初日からいいゴルフができたけど、きょうは、特に前半はフェアウェイを捉えられるホールが多かった」と振り返る。
「フェアウェーから8番、9番アイアンを持つのは気楽。デッドで狙っていくわけではないけど、アグレッシブなラインでプレーすることができる」と、持ち味の正確なアイアンショットが全英でも健在だ。
「全英オープンはメジャーの一つだが、メジャー大会のすべてが僕にとっては重要だ。伝統のある大会だからあちこちで“メモリアル”なものが目に付くけど、正直ゴルフの歴史に疎いんだ。それよりも、自分で歴史を作りたいタイプだからね」
ちなみに、惜しくも逃したものの、18番でバーディ奪取に成功していればコースレコードに並ぶスコアだったのだが…。
「63がコースレコードとは知らなかった。けど、話したとおり、そういうのはあまりよく知らないんだ(笑)。僕は、ただバーディを獲るのに集中するのみ。もちろん好スコアはうれしいし、決勝ラウンドでもこれを続けられるように最善を尽くすだけだ」
リンクスゴルフの経験は浅いが、先週の「アバディーン・スコットランド・オープン」にも出場し、感覚をつかんできた。
「先週は勝てなかったが、多くを学ぶことができた。もちろん勝ちたかったが、今大会に役立つ色々なものを得ることができた」
勢い十分な上に、吸収力も抜群。首位と2打差の2位からスタートするムービングサタデーは、『モリカワ伝説』の序章となるかもしれない。
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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