<東京五輪ゴルフ競技 事前情報◇25日◇霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県)◇男子=7447ヤード・パー71、女子=6648ヤード・パー71>
ゴルフの女子日本代表・畑岡奈紗が、“マスターズ王者のエキス”を注入した。26日(月)に、男子日本代表の松山英樹、星野陸也と一緒に練習ラウンドを実施。同じ米国で活躍する松山の技を間近で体感し、「勉強になった」と充実の時間を過ごした。
これまでにも、試合がない週には松山とともにラウンドしたことはあったが、試合がある時には、当然ながらそんな機会は訪れない。しかし五輪は、開催日こそ違うものの男女が同じコースでプレーし、さらに練習日も一緒。そのため松山とラウンドしたいという希望を自ら伝え、それを先輩が快く受け止めた。
「邪魔にならないように」とコースで直接アドバイスを求めることはなかったが、「どういう想定をしながら練習(ラウンド)しているのか、それを見ることができてよかった」と学ぶことは多かった。特に驚いたのがグリーン周りの技術。「すごくやわらかいアプローチでした。自分が打ったらカップの反対側まで行ってしまいそうなところからでも、止めることができる。すごい」。入念に松山がチェックしていた小技に、目を奪われた。
もともと、グリーン周りのプレーについては、「フワッとしたアプローチが必要なツアーにいるし、そこが自分に一番足りていない部分。もっと磨いていければと思っていた」と課題として感じていた部分でもある。それを実際の試合会場で見て、肌で感じ、イメージを湧かせることができたのは大きい。
またラウンドに同行した丸山茂樹ヘッドコーチにも質問し、その打ち方など技術面を教えてもらった。「体の回転をしっかり使ってと言われました。短いアプローチでも、体を回転させるように。勉強になりました」。学びの多い一日となった。
今週29日(木)から男子の競技が始まることもあり、女子選手が次に霞ヶ関CCを回ることができるのは、来週になる。この後は練習場などで調整を進めていくことになるが、その合間にはラウンドについて男子のプレーを見ることも計画する。「男子だとドライバーとかを見たくなるけど、以前マスターズを見に行った時にグリーン周りの技術がすごいと思った。今回も重点的に見たいと思っています」。特に注目するのはジャスティン・トーマス、コリン・モリカワらを擁する米国チームだ。
前日には柔道の阿部一二三(ひふみ、男子66キロ級)&詩(うた、女子52キロ級)の“兄妹同日金メダル獲得”を見て、「感動しました。鳥肌が立ちますね」と気持ちがたかぶった。そこで感じたような思いを、次は自身のプレーで多くの人々に届けてもらいたい。世界最高峰の技術と日本選手団の活躍も力に、「グリーン周りが逆目に感じるし、ラフがきつい。クラブの入れ方が難しい」と警戒するコース攻略を目指していく。
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