<AIG女子オープン 3日目◇21日◇カーヌスティGL(スコットランド)◇6850ヤード・パー72>
一時は単独首位に立った渋野日向子だったが。後半、強い雨が降り出したと同時に、プレーにも狂いが生じ始めた。最終的に4バーディ・4ボギーの「72」。スタート時のトータル4アンダーのまま、ムービングデーを終えた。
1番で幸先良くバーディ。2日目からのいい流れそのままに、4番でもバーディ。6番パー5でも3打目をしっかりと寄せてバーディ。この時点で単独首位に立った。7番パー4ではティショットをバンカーに入れ、2打目は出すだけ。それでも3打目を4メートルに乗せると、これを沈めてスーパーパーセーブを決めた。
「あのパーセーブは自分の中でも今までと違うところだなと感じましたし、あそこからまたバーディが獲れなかったですけど、気分よく回れたのでよかったと思います」。リーダーボードの上位でのプレーが続くが、8番、9番、そして11番でもバーディチャンスを外すと、「獲りたい」と話していたパー5の12番から暗雲が立ちこめる。
ティショットはフェアウェイをキープしたが、右奥のピンに対して2オンを狙った2打目は大きくショートしグリーン手前のラフへ。ツマ先上がり、左足下がりという難ライに止まった。ここからのアプローチを寄せきれず、いきなり降り始めた強い雨の影響は「なかった」としたが、ここを“取りこぼし”のパーとして、難しい終盤に入った。
「1週間の中ではスイングの感じはいちばんよかったですが、後半は力んでブレてしまった」と、ここからはショットが急に左に行き始める。13番のパー3で左サイドのピンに対して左バンカーのさらに左に曲げボギー。14番のパー5ではまたしてもセカンドをミスしてバンカーへ。3打目でグリーンをヒットできずに痛恨のボギー。15番、16番でもショットが左に大きく曲がり、まさかの4連続ボギーとなった。
「雨と同時に自分のゴルフも悪くなった感じでしたけど、それは言い訳で、それよりも自分のメンタルの弱さというか自滅した感じで、それを考えると去年と変わっていないなと思うけど、前に進んでいると言い聞かせて回っていました」
この時点で一つスコアを落としていたが、まだまだ上位を終える位置。奮起した17番では、230ヤードの2打目をピン手前につけバーディ。最高難度のホールで、4ボギーの悔しさを晴らすバウンスバック。最終ホールでもバーディ逃しのパーと、立ち直りを見せてなんとか踏みとどまった。
首位とは5打差。厳しい状況ではあるが、まだ諦める位置ではない。「チャンスはあるといいながらも差はついているので、自分がめちゃくちゃ伸ばさないと一位には慣れないけど、自分自身との気持ちの戦いかなと思うので、自分に打ち勝っていいところで終われるように頑張りたい」。
昨年の予選落ち、そして3日目バックナインのリベンジへ。渋野日向子、今季最後のメジャーラウンドに、すべてをかける。
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