プレーオフ初戦のノーザントラストで5年ぶりのツアー勝利を挙げたトニー・フィナウ(米国)。ハリケーンの影響で月曜日のフィニッシュとなった後、予定していた大好物のお寿司でのお祝いはお預けとなっていた。結局、コース近くの高級ステーキ店、“ルース・クリス“へ「マネージャーとキャディと、コーチとでお祝いをして、レストランを出たのは11時頃だった」とチームの仲間と祝った。
しかし勝利の興奮は冷めないフィナウ。「ホテルに戻って家族や友人と話していたら眠れなくて。3時になって…またお腹が空いてきた」と再び外に出て、今度はマクドナルドへ向かった。
「ファーストフード店に行くのは子供の時以来。頼んだのは、ビッグマック、ダブルチーズクォーターパウンダー、それにチキンナゲット10コ。そして子供の頃を思い出して、オレオクッキーにフライドポテト、ぜんぶ平らげたよ!」と笑う。早朝5時にようやく眠りについて8時起床、「それからは通常とおり。ジムに行ってトレーニング、そして次の会場へと向かった」と話した。
一方、お祝いメッセージは何千にも上ったという。その最初のメッセージは、「タイガーからだった。これはもう本当にスペシャル。僕のことを『ずっと戦い続けていたことをとても誇りに思う』と言ってくれた。それにあの時間にメッセージを送ってくれたということは、タイガーは試合を見ていてくれたということ。ものすごくうれしい。タイガーのお祝いが一番だ」とまだ興奮が冷めない。
またユタ州出身のフィナウには、NBAのユタ・ジャズのプレーヤー、ドノバン・ミッチェルやフィナウの親友だというマイク・コンレイらからのメッセージ、またユタ州知事もツイッターにお祝いコメントを寄せていた。
フィナウの勝利はツアー仲間からも大いに祝福された。その要因をロリー・マキロイが語っている。「トニーは本当にいいヤツだ。トニーのことをもう20年も知っているが、すばらしい家族が居て、ほんとうに素晴らしい人間だ。しばらく勝てなかったけれど、一度も不平を言うことはなかった。いつも 前を向いて自分のやるべきことに集中していた。ロッカールームでもフィナウは人気者だ。負けたキャメロン・スミスも素晴らしい人間だけど、みんなトニーの応援をしていたと思う」とマキロイ。なんとも心温まるフィナウの2勝目だった。
フェデックスカップポイント1位となったフィナウ。「最高の位置に居る。初めてリアルに年間王者を狙える。この勢いで最後まで戦い帯」とボーナス1500万ドル(16億5千万円)を目指す。(文・武川玲子=米国在住)
<ゴルフ情報ALBA.Net>