<ニトリレディス 2日目◇27日◇小樽カントリー倶楽部(北海道)◇6775ヤード・パー72/パー73>
今年6月にプロテストに合格、ツアー2戦目の阿部未悠がスコアを5つ伸ばして2日間トータル6アンダーと首位と3打差の好位置でホールアウトした。
「コースが難しいのでピンチもありましたが、ピンチをしのいでチャンスをものにできたのが大きいです。ショットを曲げても許容範囲に打てていたというのもありますが、チャンスのときにショットとパットが噛み合ってくれました」と、阿部。
北海道が地元の阿部は昨年の本大会にもアマチュアとして出場した。だが惜しくも1打足りず予選落ちを喫した。「昨年は2日目の最終ホールで3パットのボギーを叩き予選落ちしてしまいました。今年も同じ9番が2日目の最終ホールでしたが、そこでバーディを獲れたのは成長したかと思います」。昨年の2日間のスコアは3オーバー、それが1年後には6アンダーなのだから大きく成長したのは間違いない。
「ミスをしないようにゴルフをしていたので、伸ばそうと思えば伸ばせたと言えばそうかもしれません。でも、こんな感じかなとも思います」と謙虚に自己分析をするが、この日のゴルフを見る限りしっかりと球筋を打ち分けてピンに絡むショットを打っていた。
「今、練習でやっていることが少しずつできているのだと思います。持ち球がドローなのですが、クラブがインサイドから下りてくるのが強くなりすぎる傾向があるので気をつけています。少しずつイメージと実際のスイングが合ってきています」と阿部が話すとおり、ドローボールの曲がり幅を抑えるなど球筋を増やしたこともスコアを伸ばせた要因のようだ。
阿部はアマチュア時代からプロコーチの辻村明志氏の指導を受けており、同じコーチの元でトレーニングに励む上田桃子や小祝さくらの後輩になる。決して現状に満足をしない上田の自分への厳しさや、優勝したその日の夜に走り込みのトレーニングをする小祝の向上心は、阿部にとって目に前にあるプロゴルファーの見本であり矜持であるともいえる。そんな一流の中にあって阿部は、「自分はまだまだです。もっとやらなくちゃいけないことがたくさんある」と、言っていたという。
この1年で大きく成長した阿部が、明日明後日の決勝でどんなゴルフを見せてくれるのか、楽しみで仕方がない。
<ゴルフ情報ALBA.Net>