欧米対抗戦「ライダーカップ」に史上最多の12度出場。18勝22敗7分の記録を持つフィル・ミケルソン(米国)だが、今年は選手ではなく、キャプテンのスティーブ・ストリッカー(米国)とともに副キャプテンとしてチームを支える。
ミケルソンが出場したライダーカップのうち、米国チームが勝利したのは3回だけ。通算では米国が26勝、欧州が14勝と大きく勝ち越しているものの、近年では王者に君臨していたタイガー・ウッズ(米国)を擁しながらも、欧州ツアー支配の時代が続いている。
一体なぜか? その理由をミケルソンが分析し、ポッドキャストに出演して語った。
ミケルソンが挙げたのは「欧州チームの結束力の強さ」だ。「とにかく彼らはお互いに支え合っている。そのお陰で選手の力を存分に発揮している」と語る。
「具体的には、例えばフェアウェイを歩くときにチームメートは横に並ぶ。そういったところににも結束力の強さが現れている。さらにベストなプレーができるようにお互いに助け合っている」のだと言う。
その一方、米国チームは、ときにはペアリングや作戦で論争が起きた。ミケルソン自身もその要因となり、04年のハル・サットン主将、14年のトム・ワトソン主将の采配には異論を唱えたこともある。その後、ミケルソンはこの発言は自身のキャリアの中でももっとも後悔していることの一つに挙げているが…。
「欧州チームはみな自分が何をするべきか、マッチが始まる前に理解している。不安要素を持っていない」と欧州チームを称えるが、今年の米国チームはこれまでとは違うと言う。
「今年の我々は自分たちの役割を担って支え合う。そういうチームがスタートしているのが分かる。だから今年はベストなプレーができる。本当にそう思っている」
メジャー6勝を誇る百戦錬磨。51歳のミケルソンの経験が大きく生かされるか。そのミケルソンは今週、PGAツアー開幕戦「フォーティネット選手権」に出場する。(文・武川玲子=米国在住)
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