<住友生命Vitalityレディス 東海クラシック 初日◇17日◇新南愛知カントリークラブ美浜コース(愛知県)◇6502ヤード・パー72>
「なんでみんなこのコースでスコアが出るんだろう…」。そう思っていた新南愛知で、大里桃子が自分でも驚きの首位発進を決めた。
2番で10メートルを沈めてバーディを先行させると一気にスイッチが入った。前半で3つ伸ばして折り返すと11番でもバーディ。12番、13番とパーオンできず距離を残したが、ここをアプローチで寄せてしのぐと、15番、17番でもスコアを伸ばして6アンダーフィニッシュ。「ロングパットも入ってくれましたし、スタートが早くて雨も意外と持ってくれた。ツイていたかな」と運も味方にリーダーボードの最上位につけた。
例年伸ばし合いとなる戦いに、これまではついていけなかった。「アップダウンがあるコースは得意じゃなくて、毎年狭いなと思う」とティショットが苦手だった。前日の練習ラウンドでも印象は変わらなかったが、この日は「それなりに許容範囲に打てた」と最低限のところに置いて「リズムを作れた」と流れを切らさなかった。
さらに前週に磨いたアプローチも大いに役立った。「先週は“寄らないワン”が多かった(笑)。ギリギリの予選通過だったので、改めて落としどころを決めて打つ練習を徹底した」。出だしの1番から始まり5番、7番と前半だけで3度もパーオンできないホールがあったが、「きょうはまぐれといっていいくらいどこからでも寄った」とボギーフリー。「きょうは練習した甲斐がありました」と要所をしのいだ。
ピンチをしのいでチャンスを決める。理想通りのゴルフで最高の位置につけた。思い返せば2勝目を挙げた「ほけんの窓口レディース」もアップダウンの激しいコース。「今までは打ち下ろしをひっかけるイメージがあったけど、今年はスイング改造をして(悪いイメージが)なくなってきた」と成長を実感している。「あまり得意なコースではないので、自分のベストを尽くしてできたらいい」。無欲で突き進んだ先に今季2勝目が見えてくる。
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