国内女子ツアーは、今週24日(金)から宮城県の利府ゴルフ倶楽部で「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」が開催。そしてこの試合後には、今後の試合出場にかかわる『リシャッフル』が実施される。シーズン終盤戦の出場権を死守したい選手たちの争いにも注目が集まりそうだ。
そもそもリシャッフルは、今季優勝者、永久シード以外の全選手を対象に、賞金ランキングに応じて新たに残り試合の出場優先順位を決め直すというもの。この制度の背景には、コロナ禍の影響で昨年と今年が統合されたロングシーズンになったことがある。全体の試合数が増加したことで、シードを持つ選手の出場可能試合数が極端に増えないようにと特別に今季採用される。
通常の大会では出場人数に対して、まず永久シード、シード選手、非シードの今季優勝者といった選手に出場枠が割り当てられる。そこに主催者推薦枠が設けられ、残りの枠がリランキングの上位選手などに順次おりて来るという仕組み。リランキングでほぼすべての試合に出られるのは、概ね上位30〜35位くらいまでの選手たち。全体でみると、80〜85枠が出場優先順位によって決められる。
つまりこのリシャッフルでも賞金ランキング80位くらいまでの選手が、ミヤギテレビ後の残り6試合(日本女子オープン、TOTOジャパンクラシック、JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップは除く)の“フル出場権”を確保できると考えられる。ちなみに、この大会前までに誕生した今季優勝者は稲見萌寧、小祝さくら、原英莉花ら21人。この選手たちは、すでに今季最終戦、そしてその時点から来季いっぱいまでの出場権が約束されているため、リシャッフルも対象外になるという理屈だ。
さて、それらを踏まえて実際のランキングを見てみると、現在80位の1487万5425円(金田久美子)付近が“リシャッフル通過”のボーダーとなってきそうだ。現状それより下の順位には、今季なかなか結果を出せていないシード選手たちも散見する。87位の脇元華(1187万7464円)、94位の松田鈴英(890万1790円)、104位の成田美寿々(621万4570円)らの名前が見られ、是が非でもそれぞれの成績に応じて必要な賞金を上積みしたいところ。
なおイ・ボミ(賞金82位)や黄アルム(同88位)といった海外シード勢も80位以下に見受けられるが、リシャッフルの結果に関わらず、入国制限のため出場できなかった分の保障として、選手に応じて数試合の出場権が与えられることが決まっている。
もちろん、リシャッフル後のランキングで何位までの選手に出場権がおりてくるかは大会によって異なる。80位以降だからといって、今季のツアー出場の門が閉ざされるというわけではない。またシード選手は、1シーズンで8試合使用できる推薦出場の権利がまるまる残っているため、主催者判断になる部分ではあるが、それで出場することも可能だ。ただ、この後には賞金総額2億円の「マスターズGC レディース」といった高額大会も控えており、やはり選手としては出場試合を“計算できる”状態にはしておきたいところだろう。
【現在の80位以下の賞金ランキング】
80位:金田久美子 1487万5425円
81位:大出瑞月 1471万1885円
82位:☆イ・ボミ 1441万7147円
83位:新海美優 1395万6412円
84位:木戸愛 1372万1900円
85位:辻梨恵 1243万6725円
86位:石井理緒 1190万3766円
87位:☆脇元華 1187万7464円
88位:☆黄アルム 1179万8795円
89位:安田彩乃 1013万4031円
90位:☆篠原まりあ 990万3125円
91位:竹内美雪 984万5650円
92位:畑岡奈紗 966万9066円
93位:前田陽子 956万2072円
94位:☆松田鈴英 890万1790円
95位:リ・ハナ 870万4000円
96位:☆大西葵 867万7822円
97位:松森彩夏 769万8750円
98位:西山ゆかり 747万6795円
99位:☆エイミー・コガ 726万7200円
100位:川岸史果 715万5150円
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104位:☆成田美寿々 621万4570円
107位:☆大城さつき 553万9000円
146位:☆S.ランクン 116万7250円
※☆はシード選手。96位の大西葵は産休制度を使用し、現在ツアーを欠場中
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