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令和のベン・ホーガン、植竹希望はなぜコーチをつけずに美しいスイングを作れるのか

植竹希望が直近の3試合、「ゴルフ5レディス」では3位タイ、「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」では4位、「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」では2位タイと快進撃を続けている。先週は最終日の最終18番を首位タイで迎えながら、ティショットを池に入れて涙を飲んだ。初優勝には届かなかったが、この3試合で2122万円を積み上げ、初めての賞金シードを確定させている。
1998年度生まれの黄金世代。植竹といえば、ツアー屈指の美しいスイングの持ち主。女子離れしたタメの深いダウンスイングは、1940〜50年代に活躍しゴルフスイングの教科書といわれたベン・ホーガン(米国)を彷彿とさせる。しかも形が美しいだけではない。パーオン率3位(74.84%)、トータルドライビング2位、ボールストライキング1位と、ショット力を表すカテゴリーでいずれも高い数字をマークしているのだ。植竹はどうようにしてこのスイングを作り上げたのか、本人にリモート取材を行った。
■スイングのお手本は、シャウフェレにタイガーにジャスティン?
「ラームさんとガルシアさんを半々にした感じってよくいわれます」という植竹。確かにコンパクトトップからの鋭い切り返しは、世界ランキング1位のジョン・ラーム(スペイン)に見えるし、深いタメから手元を低い位置に戻すインパクトは、天才的なスイングのセルヒオ・ガルシア(スペイン)のようにも見える。しかし、本人がもっともお手本にしているスイングは、東京五輪の金メダリストだった。
「スイングの見た目が一番好きなのはシャウフェレさんなんです。脱力感もあるけど締まって見えるというか、軸があるというか…。言葉で表すのは難しいんですけど、ボールをとらえていく足と足のあいだのヘッドの持っていき方がしっかり体を使えていて、理にかなった打ち方をしているなって見ていて思います」
世界ランキング5位のザンダー・シャウフェレ(米国)は、178センチと米国男子ツアーでは小柄ながら、体を効率的に使って300ヤードを超えるドライバーを放ち、パーオン率も高い。植竹がもっともお手本にしていると前置きしたのには理由がある。
「その日のリズム感とか、スイングを見て気持ちいいなと思う人の雰囲気をイメージしてゴルフに行くんです。すごく変だと思われるかもしれないですけど、タイガー・ウッズさんの日もあるし、ジョン・ラームさんの日もあるし、ジャスティン・トーマスさんの日もある。アダム・スコットさんやセルヒオ・ガルシアさんのイメージでいくときもあります」
いまはスマホ1つあれば、どこにいてもYouTubeなどで世界トップ選手のスイングを動画で見ることができる。さらに植竹は、テレビ番組を通じて知り合った田中秀道から現地で撮影した生のスイング動画を送ってもらい、日々スイングを研究している。
■寝る前のYouTubeと、複数人からのアドバイスでスイング作り
また、「片山晋呉さんとか小平智さんとか横田真一さんとか堀川未来夢さんのYouTubeも見ますし、レッスンプロだと三觜喜一さんとか奥嶋誠昭さんとか、けっこういろんな人のYouTubeを見ますね」と植竹。「スイング論だけでなく感覚的な話もしてくれる」のがいいらしい。寝る前にYouTubeを見て、気になる物はノートやスマホのメモに書き入れておき、翌日試してみる。そうやってスイングを作ってきた。
日本女子プロゴルフ協会の植竹のプロフィール欄には、師弟関係に松澤知加子の名前があるが、スイングについては「ほとんど我流」で特定のコーチをつけていないという。賞金ランキング1位の稲見萌寧には奥嶋誠昭氏、同2位の小祝さくらには辻村明志氏と、スイングがきれいで強い選手にはコーチがついていることが多いが、なぜ植竹はコーチをつけないのか。コーチがいたほうがスイング作りもしやすいはずだ。
「誰かに指導を求めてしまうと、その人の意見しか聞きづらくなっちゃう。私は自分でいろんな人からいっぱいアドバイスを聞いて試して『これはいま要らない、しまっておこう』と断捨離するのが一番良いと思っています。1人の意見ではなく、何人もの意見を取り入れて、自分に合うものを我流にアレンジしていったら、どんどん良くなるんじゃないかって」
■アダム・スコットの言葉でコーチを付けないスタイルに
植竹がそう考えるようになった裏にはきっかけがある。アダム・スコット(オーストラリア)が2016年の日本オープンに出場したとき、ジュニア向けに行った講演会での言葉が、心を大きく揺さぶった。植竹はその場にいなかったが、妹が講演会の動画を撮って見せてくれた。
「質疑応答でジュニアの1人の子が『上手い選手の真似をしたら、その人くらい上手くなれますか』って質問したんです。それに対してアダム・スコットさんは、『誰かのモノマネではオンリーワンになれない。そこそこまでは行けるかもしれないけど、そこから我流にアレンジしていかないと絶対に強くなれない』って言ったんです」。特定のコーチはつけないが、男子プロやもともと教わっていた人にも助言は求める。そして合うものを自分で見つける。いまの植竹のスタイルができていった。
今シーズンが終わった後には、モーションキャプチャ技術でスイングを3D解析する『GEARS(ギアーズ)』を使った計測を考えている。「スイングの重心位置とか関節の使い方をもっとこだわってできそうだなと思って。オフに大改造というか、もっと精度を高くしたい。やっぱり全部一番が良いですから」と笑顔で語る植竹。究極の“我流スイング”をもっともっと磨いていく。(取材/文・下村耕平)
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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