<スタンレーレディス 事前情報◇7日◇東名カントリークラブ(静岡県)◇6592ヤード・パー72>
月曜日決戦となった「日本女子オープン」を終えた渋野日向子は、一息ついてアップダウンの激しい東名カントリークラブに挑む。火曜日は休養にあて、その後のんびりと移動。「ぎりちょん」で開幕前日の7日にコースへと入ると、一気に18ホールの練習ラウンドなどで調子を確かめた。
この大会に前回出場したのは、大型台風の影響で27ホールに短縮された2年前。その時は“超短期決戦”を6位タイで終えている。そんなひさしぶりに回ったコースの印象について、「アップダウンが激しくて、そのせいで狭く感じる。グリーンの速さもすごいのでタッチが合わせづらい」と話す。
さらに、その“速い”グリーンは硬く締まってもおり、「フェアウェイをキープして、そこからパーオンできるか。レベルの高いゴルフが求められる」と、ショットでも難敵となりそう。練習ラウンドでは、グリーン周りのチェックや、ロングパットの距離感に加え、先週に続きショット面の課題にも意識的に取り組んだ。
日本女子オープンでは、ティショットの時に思った以上に左を向いていることが原因となり、特に「75」とスコアを落とした第2ラウンドなどでも左へのミスが目立った。今週はフェアウェイをとらえることが重要になるため、アライメントも改めて確認。「きょうはどちらかというと右へのミスはあったけど、それは許せる」といい方向に進んでいる。
自ら考え、スイング改造などに取り組む今季らしいことも今週行う。それはハウスキャディの起用。「先週はラフに入った時は古賀さん(キャディを務めた古賀雄二氏)と相談したけど、今週は自分で考えてやる。それも勉強」と、事前の準備から自分で行っていくつもり。きょうのラウンドも、キャリーの計算などをしてから次の練習をするなど、いつもとは一味違う“ルーティン”で進めていった。
直近を見ると4位タイ、8位タイ、5位タイと3試合連続でトップ10入り。2019年の「大王製紙エリエールレディス」以来となる2年ぶりの優勝に近づいているように思える。しかし本人は「まだ(優勝は)全然考えられていないし、そこまでの自信もない。今は目の前の一打一打を全力でやることしかできない状況」という感触に変わりはない。
ただこれは「上位で終わっているけど、大会を通じていいゴルフができているかと言われると、そうではない。課題もたくさんあるので、伸び代がまだまだある」ということの裏返し。その“余白部分”を期待することもできる。「予選通過することが目標。一日一日、一打一打悔いが残らないように頑張りたい」。いつもよりも考えることが多くなるラウンドで、集中を切らさずプレーを続けていく。
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