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55歳の初挑戦 『社長プロゴルファー』寺西明が描く未来

<日本オープン 初日◇14日◇琵琶湖カントリー倶楽部 琵琶湖・三上コース(滋賀県)◇6986ヤード・パー71>
毎週、若手やアマチュアなどフレッシュな面々が上位を賑わせる男子ツアー。そんな中、「日本オープン」初挑戦の寺西明は、55歳の今がゴルフ人生真っ盛りだ。
本格的にゴルフを始めたのは30歳。2015年に49歳でプロテストに合格し、シニアツアーの予選会を経てプロデビューを果たした。昨年は「日本シニアオープン」で優勝を遂げるなど飛躍し、シニア賞金王の座にもついた。今回の日本オープン出場の切符は、そのシニアオープン優勝で手に入れたものだ。
デビュー戦初日は「70」で終えて、1アンダーとまずまずのスタート。「よく辛抱できて、気持ちよく回らせていただいた。同伴競技者も知っている“子”たちだし」と笑う。同組は小田孔明、高山忠洋らアマチュア時代から知る2人。年齢はこちらが上でも、プロゴルファーとしては寺西が“後輩”だ。小田と高山にはスコアで先をいかれたが、「見ていて気持ちがいいですよね。悪いイメージがない」と、日本最高峰の空気を楽しんだ。
前週の「日本プロシニア」で2位タイに入り、初めての日本オープンに向けて調子を上げてきた。「やっぱりうれしいよね。ゴルファーとして最高峰の試合だから出たかった」と笑顔を見せる。「本当は毎年予選会を受けたらいいんだろうけど、時間がなくて体力も足りない」。それもそのはず、シニアツアーに身を置きながら、兵庫県に本社を置く製造業の代表取締役の顔も持つ。「電話だけだと(仕事が)できないし、会社の将来も考えないといけない。いえないですけど、夢もあるので」と、こちらも大事な本業だ。
遅咲きながらプロゴルファーとして順調にキャリアを築き、気がつけばシニアでも“中堅どころ”になってきた。「60歳まであと5年。自分自身もゴルフ界に恩返しをしないといけない年になってきたし、何か“ため”になることをやりたいですね」と、スコアボードの上にある若手選手の名前をチラリ。新スター誕生を願う社長プロは、ゴルフ界の発展を願い、他の選手とは違った目線でレギュラーツアーの舞台を眺めていた。
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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