欧州女子ツアーは次週から2大会連続でサウジアラビア開催。元世界ランキング1位のリディア・コ(ニュージーランド)は11月4〜7日の「アラムコ・サウジレディースインターナショナル」、10〜12日の「アラムコ・チームシリーズージェッダ」の2大会に出場と報じられたいたが、米国女子ツアーの今季の平均スコアを争うベア・トロフィーの受賞を放棄することにつながる。
現在リディアは「69.615」で4位。ただし同賞は『年間70ラウンド、もしくはオフィシャル大会の70%プレーで(※少ない方を採用)』という条件付き。リディアは現在65ラウンドをプレーしているから、受賞にはあと5ラウンドが必要で、チームシリーズに出場すると同週の米ツアー「ペリカン女子選手権」を欠場することになり、残すは最終戦の「CMEグループ・ツアー選手権」のみ。最大でも69ラウンドにしか届かず、同賞の権利は得られないことになる。
同様に現在1位のネリー・コルダ(米国)は現在54ラウンド、2位のコ・ジンヨン(韓国)も59ラウンドで3位のインビー・パーク(韓国)は58ラウンド。残り2試合では規定の70ラウンドに満たない。
そうなると現在4位のリディアがトップに踊り出るのだが、そのためにはあと5ラウンドのプレーが必要となる。ちなみに0.179打差の5位のチョン・インジ(韓国)は68ラウンドをプレーしているので、規定に達するのは確実。7位のブルック・ヘンダーソン(カナダ)も現在67ラウンドをプレーし「69.955」につけている。
そんな状況のなか、リディアはサウジでの2戦に出場の意向だったが一転、2週目のチームシリーズではなく米ツアーのペリカン女子選手権への参戦を決め、ベア・トロフィーの獲得を目指すことになった。
1年の最少平均スコアで得られるベア・トロフィーは最も栄誉な賞であるとともに、ポイントで決まるLPGAツアー・ホール・オブ・フェイム(殿堂入り)選出の貴重な1ポイントを獲得する。殿堂入りには27ポイントが必要で、リディアは現在19ポイントを得ている。
このサウジアラビアの政府系石油会社がスポンサーするアラムコ・チームシリーズにはチャーリー・ハル、ジョージア・ホール(ともにイングランド)、アンナ・ノルドクビスト(スウェーデン)らトップ選手が出場している。
バックでは男子ゴルフでグレッグ・ノーマン(オーストラリア)をCEOに据え新ツアーの動きを見せているサウジアラビアの政府系投資会社、“リブゴルフ・インベストメント“が支援している。(文・武川玲子=米国在住)
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