<TOTOジャパンクラシック 初日◇4日◇瀬田ゴルフコース北コース(滋賀県)◇6616ヤード・パー72>
春先から賞金ランキングトップを走りながら、9月以降は不振に陥り現在は同3位に甘んじている小祝さくらが、久々のビッグスコアに笑顔を見せた。初日は8バーディ・1ボギーの「65」。圧巻のプレーにも、「スコアを数えていなくて、5アンダーくらいかと思っていた」と、好結果には本人も驚きだ。
8月の「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」、「CAT Ladies」で連勝を果たしたが、9月以降は成績が急降下。「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」で優勝した稲見萌寧に賞金ランキングで抜かれると、その後も浮上のキッカケをつかめずにいた。
先月の「スタンレーレディス」では2日目を終えてトップタイに立ちながら最終日に崩れて24位タイ。そこから60台のスコアも出ずにいたが、先週の「樋口久子 三菱電機レディス」で気づきがあった。「ドライバーのティアップを低くしました」と気持ち悪さも残るなかで試して見ると、これが見事に当たった。
「1センチは違うと思います。元々低いと引っかけ気味に当たると思って怖くてできなかったけど、実際にやってみたらいい球が出たので安心して打てます」と、三菱電機の2日目からこれを実践。「ぶ厚いあたりになって球が強くなって、飛距離も出て安定しました」。本来の力強いドライバーショットが戻ったことにより、数多くのチャンスを作りだし、それをものにした。
同時に気持ちの面でも改善を図った。「ここ最近は調子がよくなくて、気合を入れないとまずいなと思って。最近は優勝を狙おうという気持ちが足りないと思って、初日からそういう気持ちを持って臨もうと思いました」と、今季6勝目を渇望する気持ちが芽生えてきた。
今年の開幕戦では賞金女王宣言も飛び出したが、今は追いかける立場。トップの稲見との差は約3700万円差。今週を含め残りは4試合だ。「女王はいまは考えられていないですが、まずは攻めの気持ちで。優勝できたら大きいと思う」と目先の勝利を目指し、女王戴冠についてはいったん、頭からは外す構え。
優勝賞金3300万円の今大会。もちろん優勝すれば稲見との差を一気に詰めるチャンスだが、まずは開眼した新たなティアップを確かなものにし、「勝ちたい気持ち」で残り3日間を戦う。
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