ワールドワイド・テクノロジー選手権初日、ディフェンディングチャンピオンのビクトル・ホブラン(ノルウェー)がジェームス・ハーン(米国)に借りたドライバーで67をマーク、4アンダーで20位につけた。
借りた理由はラウンドが開幕前日に自身のドライバーが壊れたからで、壊したのはなんとダニー・リー(ニュージーランド)だった。
ドライビングレンジでリーがスイングスピードのトレーニングをしているのに目がとまったホブラン。自分のドライバーでリーにショットを打って欲しいと頼んだ。ホブランのドライバーは1インチ長く、「どれくらいスピードが上がるか見てみたかった」とホブラン。果たしてリーがそのドライバーでフルスイングしところ、ドライバーはヘッドが外れて真っ二つに。
まったく予期せぬ出来事に2人はあ然…。
ドライバーの予備を持っていないホブランに「ビクトルに申し訳なくて…僕がスペアのドライバーを持っていたらすぐに差し出したのに、残念ながらもってなかった」とリー。だが、幸い近くで練習していたハーンがホブランと同じPINGの『G425』の予備を所持、快くホブランに差し出し事なきを得た。
実際にハーンのドライバーはホブランとほぼ同じスペックで、シャフトがやや違うだけ。
「少し短くて違うシャフト。おそらく10ヤードくらい距離が落ちたかもしれないがこのコースにはかえってよかった。低いボールでまっすぐに飛ばすことができた」と不幸中の幸いと納得顔。この日フェアウェイを外したのは2回だけ、11番と16番でドライバーは使用していなかった。
「良いショットでチャンスの多いラウンドだった。あとはパットが入れば…」とホブラン。首位のマシュー・ウルフ(米国)を6打差で追いかける。(文・武川玲子=米国在住)
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