常に真剣勝負に身を置き、戦いを続けるゴルファーたち。過酷な環境でクラブを振っているからこそ出る力強い名言、ウィットに富んだジョーク、そしてちょっぴり天然な迷言たちがある。そんな“ゴルファーのことば”を紹介。今回は世界の飛ばし屋と回ったときのイ・ボミのことばだ。アマチュアも参考になるかも。
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「あんまりスイングを見なかったです」
2016年の国内女子ツアー「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」に当時世界ランキング3位のレクシー・トンプソンが参戦。同年の米国女子ツアーのドライビングディスタンスは277・400ヤードで2位。世界屈指の飛ばし屋がパワーでコースを制圧して、2位の渡邉彩香に2打差をつけて日本メジャー初優勝を遂げた。
最終日最終組には日本の飛ばし屋・渡邉彩香と前年賞金女王のイ・ボミが入った。レクシーのドライバーショットはスイングスピードやボール初速の速さに加えて、インパクト音も強烈だった。「ホールによっては20ヤード置いていかれた」と渡邉も太刀打ちできないパワーだった。
ゆったりしたリズムで再現性の高い華麗なスイングが持ち味のイ・ボミは、「あんまり(レクシーの)スイングを見なかったです。彼女のスイングスピードとかパワーを見たら私のスイングに影響しちゃうと思って」。レキシーのスイングに影響されて力んだりリズムが速くならないように見ていなかったという。
「でも、打つ前のルーティンを考えて意識して、毎回同じルーティンで入るのはさすがだなと思いました」。スイングに入るまでは世界のトップ選手の動きをしっかりチェック。米国に比べて狭い日本のコースでも、レクシーが飛んで曲がらないショットを見せた秘訣は、ルーティンにあったのかもしれない。
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