アダム・スコット(オーストラリア)がジュニア大会に登場し、朝から夕方までコースを奔走した。全米ジュニアゴルフ協会(AJGA)主催、ユニクロとともに同社のグローバルブランドアンバサダーを務めるスコットがホスト役として、「ジェネシス招待」から一夜明けた現地時間の月曜日に会場を訪問し、ジュニアゴルファーを激励した。
地元のオーストラリアではジュニアイベントを開催したことはあったものの、米国で行うのは初。「久しぶりにこのようなイベントに来られてとてもうれしいし、やってよかったと思える」とホスト役としてジュニアのプレーを見守った1日は、スコットにとっても刺激的な日となった。
女子、男子の最終組スタート時にはスコット自らが選手の名前をコール。その後はプレー終了選手にクリニックを行い、デモンストレーションでは自身の練習ルーティンを紹介しながらドライバーのドロー・フェード打ち分け、ロブショット、スティンガーショットなどを披露。ジュニアたちも1ショットごとに感嘆の声をあげた。
クリニックの最後にはジュニアからの質問も飛びだしたが、「あなたのドライバーを打っていい?」と大胆なジュニアも登場。アダムは自身が使っていたグローブを渡し、「打ってごらん」と気前よくドライバーも差し出すと、ジュニア男子は大興奮。思い切りスコットのドライバーを2球打ち、キレイなドローボールを見せ感極まった表情でスコットに感謝を述べた。
「まさか打たせてもらえるなんて思っていなかったよ。本当にクール。こんな大会は今までなかったから最高の思い出になったよ!」と、手に残るスコットのドライバーの感触をいつまでも確かめながら、帰路についた。
1日の最後には表彰式でプレゼンターを務め、入賞者にカップを渡し、ここでも残ったジュニアからの質問に丁寧に答えた。「今まで印象に残っているマスターズのチャンピオンディナーは?」とのユニークな質問も。「今年はヒデキ(松山英樹)だから、寿司が食べられるかな。一番ひどかったのはバッバ・ワトソン(笑)」と、ジョークも飛び出しジュニアたちにとって夢のような時間を締めくくった。
「ユニクロと一緒にやっていくこの大会をこれからも続けていって、さらに大きくしていきたい」と今後の展望もすでに頭のなかで広がっている。ツアーでも究極のナイスガイ。爽やかにジュニアの心をわしづかみにした1日は、米国ジュニア史に残る1日だった。
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