<ダイキンオーキッドレディス 初日◇3日◇琉球GC(沖縄県)◇6590ヤード・パー72>
3月3日のひな祭りから開催されている国内女子ツアー2022年開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」。初日に単独首位に立ったのは、統合シーズンとなった20-21年シーズンの開幕戦「アース・モンダミンカップ」を制した渡邉彩香だ。
緊張の1番ホールは持ち前の豪快なドライバーショットをフェアウェイに放ち、パーで発進。5番パー4でラフからの100ヤードショットを1.5メートルにつけて今季初のバーディを奪い、前半を2アンダーで折り返す。11番パー5ではあごが高いバンカーにつかまり、出すだけになってしまうもカラーからの4打目を直接決めてチップインバーディ。終盤の17番、18番でさらにスコアを伸ばし、6バーディ・1ボギーの「67」でトータル5アンダーをマークした。
オフに取り組んできた成果が表れる好スタートとなった。「今日はすごくよかったです。良い緊張感がありながら、冷静に落ち着いてプレーできました」。ホールアウト後の会見でこう話す裏には、本を読んだことをきっかけに指導を受けているメンタルトレーナーとのある取り組みがあった。
「『もっとこうしたい』という欲が強くて自分に満足できず、どんどん追い込んでしまうクセがありました。だからもう少し『ここは良くなった』『ここは成長したな』と自分を認めてあげるようにしました」。
“自分のいいところ探し”をするポジティブで前向きな姿勢は、気負いがちな渡邉をリラックスさせる。「オフに取り組んできたウェッジショットでバーディチャンスを作ることができた」と今日のプレーにもすぐさまいいところを見つけている。
さらに夫である柔道家の小林悠輔さんからもいい影響を受けた。「主人はとてもストイック。自分もつられて気にするようになりました。鶏肉中心の生活です(笑)」。食事のバランスやタイミングなどを考慮するようになり、今年プロ10年目を迎えても怪我をせずにプレーすることができている。
イレギュラーではあるが、15、16年の「ダイキンオーキッドレディス」を制し連覇を果たしたテレサ・ルー(台湾)以来の“開幕戦連覇”となるか。大会最終日となる6日には小林さんも柔道の試合を控えており、夫婦同時優勝にも注目したい。
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