<オーガスタナショナル女子アマチュア(予選) 事前情報◇29日◇チャンピオンズ・リトリートGC(米ジョージア州)◇6410ヤード・パー72>
昨年11月にUAEで行われた「アジアパシフィック女子アマチュア選手権」を制したのは日本の橋本美月(東北福祉大)だった。そして今回、その優勝によって得た大会出場権を、オーガスタへのチケット、さらにビッグタイトルへと変えていきたい。
ただ本人は“アジア女王”という肩書を持っての参戦について、「そこはあまり気にしない」と自然体を強調。「自分のベストを尽くして、予選通過を目標に頑張りたい」。何も気負うことなく、まずは現地時間30日に開幕する予選ラウンドに備える。
東北福祉大とオーガスタといえば、やはり昨年のマスターズ覇者・松山英樹の名前が真っ先に浮かんでくる。もちろん橋本にとっても、直属の先輩については「優勝する瞬間もテレビで見ていたし、すごく感動した瞬間だった。かっこよかったなという印象です」と憧れの対象だ。
大会は2日間の予選ラウンドをオーガスタ近郊のチャンピオンズ・リトリートGCで実施。そこで上位30位までに入った選手が予選ラウンド通過となる。4月1日の空き日を経て、同2日にオーガスタ・ナショナルGCで決勝ラウンドに臨む。
例年この決勝ラウンドの日は、マスターズに出場する選手もコースに姿を見せ練習ラウンドを実施する。ただ松山は今年同じ週の「バレロ・テキサス・オープン」に出場するため、そこに姿を現すことはない。アジア女子アマ優勝後に一度だけ仙台で会い、「頑張って」と声をかけてくれた偉大な先輩と肩をならべるオーガスタでのタイトルを取って、“頑張ってる“ことを証明したい。
コースは、グリーンが硬く締まっており、スピードも十分。ホールによっては強い傾斜もあり、その仕上がり具合は、さすが“オーガスタ”の名が冠される大会といったところだ。普段はグリーン周りからの寄せで、パターを使うことが少ない橋本も、それを多用する場面も多かったという。さらに「木が大きくて、距離感をつかむのが難しい。その辺りがビックリしました。海外だなーって感じですね」という点も、ポイントになる。
ただ、隣には強い味方も。キャディを長野未祈(みのり)に依頼した。2016年には15歳にして「日本女子オープン」で優勝争いを演じ、現在は米国の大学でゴルフに打ち込む人物からのアドバイスは、実用性バツグンといえる。「日本とはまったく違ったゴルフ場で、狙いどころも難しいところが多かった」というタフなコースで、アジアを制した実力を大いに発揮してもらいたい。(文・間宮輝憲)
<ゴルフ情報ALBA.Net>