<ヤマハレディースオープン葛城 事前情報◇30日◇葛城ゴルフ倶楽部 山名コース(静岡県)◇6590ヤード・パー72>
昨年大会初日は「66」の好スタートを切り、3日目終了時点まで首位に立っていた山下美夢有。最終日も2アンダーの「70」をマークしたが、稲見萌寧に1打競り負けた。それでも、難コースと誰もがいう葛城ゴルフ倶楽部でルーキーとは思えない活躍を見せ、一躍トッププロとして存在感を発揮した。その山下がリベンジに燃えている。
「昨年大会からグリーンが何カ所か変わっているところがあるので、グリーンのチェックをメインに回ってきました。ショットは悪くないので、攻めのゴルフができたらいいなと思います」
前週の「アクサレディス」では久しぶりに優勝争いを演じた山下。同期の西郷真央に敗れはしたが「真央とは一緒に頑張ろうとやってきた仲。ダイキンでの優勝はスゴイと思いましたし、先週は一緒に回っての優勝争い。刺激をもらいました」と爽やかに同期のライバルをたたえた。
ルーキーイヤーで優勝争いを演じた昨年大会では初めて最終組を回った。「最終組は緊張しかありませんでした。自分のゴルフに精一杯で余裕もありませんでした。ティショットも、とりあえずフェアウェイに行ってくれという感じ」と話し、今大会で同じコースを回って「セカンドショットの番手が変わりました。ロングアイアンばかり振っていたのが、ショートアイアンを持てました。そこには成長を感じました」と続けた。
先々週の「Tポイント×ENEOSゴルフトーナメント」を山下はスキップしているが、その間は「縦の距離の練習をメインにやりました。昨年は縦の距離が合わず、ロングパットが残ることが多かったので、重点的に調整しました。今大会もグリーンの奥に行くとアプローチが難しくなるので、縦距離が重要だと考えています」と、万全の準備をしてきたことも明かした。
いよいよあすに開幕だが「まずは予選通過。しっかり自分のゴルフをして、順位を上げていけるように頑張ります」と遠慮がちに語っていたが、その視線の先にあるのは優勝の二文字しかない。
そういえば、山下は以前「買いたいクルマはランボルギーニカウンタックです」と言っていた。2020-21年シーズンの獲得賞金は1億円を突破。夢のクルマ購入へ着実に近づいているが、「実は身長が足らないことが分かってあきらめました」とのこと。山下の身長は150センチ。ランボルギーニカウンタックのシートに座るとアクセルに足が届かないのだとか。ランボルギーニはあきらめたが、まだまだ賞金を稼ぐであろうことは間違いないところ。今大会も、準備はしっかりしてきた様子。獲得賞金を積み重ね、次なる夢に向かって突っ走ってゆくことだろう。(文・河合昌浩)
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