<中日クラウンズ 事前情報◇27日◇名古屋ゴルフ倶楽部和合コース(愛知県)◇6557ヤード・パー70>
米国でゴルフの腕を磨いた23歳の大西魁斗が、国内でも存在感を示しつつある。前週の「ISPS HANDA 欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント!」で4位に入り、今大会の出場権を獲得した。「元々スケジュールに無かった試合に出られるので嬉しいです。愛知県に住んでいたのでいつか出たい大会でした」と憧れの舞台に立つ。
昨年5月にプロ転向した大西は、5歳でゴルフを始め、本格的に学ぶため9歳で渡米。IMGアカデミーに籍を置き、「全米ジュニアゴルフ選手権」などでも活躍。ロサンゼルスの名門校、南カリフォルニア大学に進学し、オールアメリカンに選出されるなど頭角を現した。プロ転向した昨年は、国内男子の下部にあたるABEMAツアーで賞金ランキング15位に入り、今季レギュラーツアー前半戦の出場権を獲得している。米国仕込みの歯切れのいいゴルフが特長だ。
大西は千葉県で生まれたが、すぐに愛知県名古屋市に引っ越し。「小さい時の記憶は名古屋です」と地元にあたる。中部地区屈指の名門・名古屋ゴルフ倶楽部和合コースで開催される中日クラウンズの出場は夢だったという。
憧れの和合は、「グリーンの傾斜がきつくて難しいので、できればフェアウェイからグリーンを狙いたい」と小さい砲台グリーンに難しさを感じる。「とにかくアンダーパーで回っていきたい。単純ですけど3パットをしないとか、150ヤード以内はグリーンを外さないようにしたいですし、練習ラウンドで決めたマネジメントをやりたい」と話す。
4位に入った前週の最終日は、全ホールドライバーを握るゴルフを見せた。総距離が短くも戦略性の高い和合は、フェアウェイキープがポイント。ドライバーを握る回数を減らす選手は多いが、大西は得意のドライバーを積極的に使う予定だ。「風向きにもよりますが、基本的に1番と3番は3番ウッドで、あとはドライバーと思っています」と和合でも自分のゴルフを貫く構えだ。
先週は同じ年の桂川有人が優勝。一時は大西も優勝のチャンスはあったが3打及ばず4位。「悔しいというより自分のベストを尽くした結果なので。今週出られているので、それが1つ目標だったのでよかった。今週もいいプレーをしたいと思っていますが、何よりも自分のベストを尽くして集中してやっていきたい」と常に前を向く。
昨年はプロ転向して、下部で活躍して今季の出場権を得る目標をクリアした。今年は「(レギュラーツアーの)後半戦も出場できるように結果を残して、賞金シードを取りたいと思っています」。目の前の目標を着実にクリアしている。桂川や金谷拓実、中島啓太らここ数年、20代前半の選手の活躍が目覚ましいが、大西もニューヒーローの角に名乗りを上げる。
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